学生からは最後まで謝罪の言葉はなかった

店主の小川純子さん(59)が当時の被害を語る。

「炎上した翌日お店に行くともう電話はやまない状態でした。着信ナンバーを見ると全国から野次馬のごとく電話がかかっていることがわかりました。常連さんからもお叱りの声を受けました。“あの写真を見た。不衛生じゃないか。お金を返してほしい”と言われました」

泰尚は前代表の小川泰司さんが’84年に創業、最盛期には、町田市、多摩市で3店舗を営業し、多いときには1億円以上の売り上げも計上していた。

しかし、不適切投稿の前年に泰司さんは死去。純子夫人が経営を引き継ぎ、店舗を1店に縮小し再建をはかる途上で、バイトによるおふざけ投稿が起きたのだ。

「私はまず主犯格の男の子を呼びました。なんでこんなことをしたのか聞いても、下を向いてスマホをいじっていました。もう何を言っても駄目だなと思いましたね」

反省の色がまるでない様子に、純子さんはあきれたという。

投稿の約3か月後、店は閉店に追い込まれ破産。当時の負債は3300万円。ツイッター投稿が破産の引き金になったことは明らかだった。

純子夫人側はアルバイト従業員の多摩大生たちに計1385万円の損害賠償を請求する裁判を起こし、約200万円で和解になったという。

「裁判所がそろそろ和解したらどうかということで、金銭的には要求した10分の1ほどでした。最後まで謝罪は聞けませんでしたね」

店を破産まで追い込んだにもかかわらず、騒動から6年たった今も本人からの謝罪はないという。