この春研修医になる方に向けて昔話を書く。ドラマ『ER』で、列車に飛び込んだ瀕死の患者が担ぎ込まれるシーンがある。その日勤務予定の研修医がなかなか現れないのでそいつのポケベルを鳴らすと、目の前の患者の服の中でベルが鳴る…というトラウマシーンがあるのですが、私も昔似たような経験をした。
— Doctor Zhivago (@DoctorZhivago6) March 29, 2022
詳細は伏せるが、自分が研修医時代の当直中に首を吊ってCPAになった患者が運ばれてきた。夜中3時頃で疲労困憊、少しイライラしながら救急隊からの申し送りを聞いていると、なんとその患者の氏名は1年上の研修医の先輩と同姓同名ではないか。
— Doctor Zhivago (@DoctorZhivago6) March 29, 2022
一気に目が覚め再度免許証、持ち物を確認したが間違いない。昨日研修医室で言葉を交わした先輩だ。一緒に当直をしていた上級医も愕然とし、ありとあらゆる手段を使って蘇生を試みたが、その甲斐もなく彼はお亡くなりになった。後日話を聞くと、彼は数ヶ月前から鬱病で通院治療していたことがわかった。
— Doctor Zhivago (@DoctorZhivago6) March 29, 2022
もう10年以上前の話だが、いまだに生々しい記憶として残っている。ERで患者の氏名を聞いた瞬間の戦慄は今も忘れられない。どうして彼の状態に気づけなかったのか、どうして蘇生できなかったのか、という後悔も。
— Doctor Zhivago (@DoctorZhivago6) March 29, 2022
何が言いたいかというと、新たに研修医になる先生方は少しでも心や身体の不調を感じたらすぐに周りに助けを求めてほしい。自分もうつ病になったことがあるが、うつ病は本当に怖い。自分のおかれている状況を冷静に見ることができず、目の前にある殺伐とした生きるに値しない世界しかこの世に存在しない
— Doctor Zhivago (@DoctorZhivago6) March 29, 2022
と思い込むようになる。『消えてなくなったらどれほど楽か』『自分はこの世界に求められていない』『自分は存在しない方がよい』、こんな思考が頭の中をぐるぐる回ってどう頑張っても振り払えなくなる。本当に苦しい。
— Doctor Zhivago (@DoctorZhivago6) March 29, 2022
研修医の皆さん、もし研修中に不調を感じたら周りに助けを求めてください。仕事を休んでください。親や友達と話をしたりゴロゴロしたり散歩したり本を読んだり好きなことをしてください。たかが初期研修です。休んでも再開できます。研修辞めても食っていけます。貴方はこの世界に必要です。
— Doctor Zhivago (@DoctorZhivago6) March 29, 2022
これまであまり他人に言わなかった話ですが、医者としてのキャリアを重ねるにつれ、先輩より後輩の学年が増えてきたこともあり、自分も過去のトラウマと向き合うべき時期が来たのかなと思って頭の整理のため書きました。最後まで読んでいただきありがとうございます。
— Doctor Zhivago (@DoctorZhivago6) March 29, 2022
雑誌を担当していた時、印刷する前日にその号で論文を書いていただいていた先生が自殺された、と知らせを受けました。
その論文は、とても良い内容だったので、もしご存命ならその後もご活躍されていただろうなと、桜の時期は毎年思い出します。何よりも、ご自分を大切にしていただきたいです。
— Miki Hayashi (@MikiHayashi9) March 30, 2022
こちらは同期がある日、出勤してこないので家に行き不動産会社のマスターキーで玄関ドアを開けたら首を吊っていました。
普通に見えたので前日まで誰も彼がそこまで悩んでいるなんて気が付きませんでした。
彼が宙に浮いている姿は今でも思いだせます。
極限まで辛いのなら躊躇わず逃げるの大事…— QOML医くうねる (@QOML1) March 30, 2022
そもそも、自分がおかしいことにすら気が付かないんですよね。幸いにも病院にかかれて、その時の担当医に今後どうしたらこうならないか聞いたら、「んー?疲れたら怠けて良いんだよ。」と言われてハッとしました。
— 八龍@KIMBA (@8doshachiryu8) March 30, 2022