京の事業仕分けの議事録を改めて読み直したが、やはりこの件に関しては蓮舫氏が正しい。氏の発言を要約するとこうだ。
— 大貫剛 (@ohnuki_tsuyoshi) June 23, 2020
「世界一のスパコンが絶対に必要だと説明しているが、開発は混乱しているし、同時期にアメリカのスパコンも計画されている。2位になった場合、この計画の意義はなくなるのか。2位になった場合の、税金の使い途としてのリスクヘッジはどうなるのか」
— 大貫剛 (@ohnuki_tsuyoshi) June 23, 2020
つまり、このままでは2位になりそうだけど、2位になった場合の事業の価値について全然説明してない。「だったら、計画を一旦止めて、1位になれる計画に仕切り直すべきじゃないのか。それとも2位でも続ける価値があるのか」といくら聞いても、文科省は具体的に答えてない。
— 大貫剛 (@ohnuki_tsuyoshi) June 23, 2020
蓮舫「で、アメリカに負けたらどうするんですか」
文科省「がんばります」
体育会系かよと。 pic.twitter.com/bFZSQuI4hu— 大貫剛 (@ohnuki_tsuyoshi) June 23, 2020
このあと、蓮舫氏は「世界一を取ることと、スパコンの研究をすることと、どちらが重要なのか」と質問して、文科省から「研究です」という回答を引き出してる。つまり「たとえ2位でも続ける必要がある」と答えを出してる。 pic.twitter.com/RMBLhOclom
— 大貫剛 (@ohnuki_tsuyoshi) June 23, 2020
で、せっかく「2位になるかもしれなくても、計画を続ける意義はある」という方向に話を進めてるのに、また文科省は「でも、1位じゃないとダメなんです」と話を戻してしまう。 pic.twitter.com/LC9pYxCjtH
— 大貫剛 (@ohnuki_tsuyoshi) June 23, 2020
ちなみに、散々使われてる「2位じゃダメなんですか」の前後はこう。「世界一のスパコンで国民に夢を与えたいってのは否定しないけど、現にアメリカに遅れてるでしょう。2位じゃダメなんですか」と。で、理研が「世界一でないと」と答えたので「さっきからそれしか答えてない」と怒られてる。 pic.twitter.com/8T7N6inySd
— 大貫剛 (@ohnuki_tsuyoshi) June 23, 2020
理研は一貫して「科学は世界一でないとダメなんです」とだけ言っていて、仕分け側は「でも2位になりそうなんでしょう、その場合どうなるんですか」と質問するという禅問答になってる。で、仕分け後に「科学は世界一でないとダメなんです」と記者会見したわけで、理研はずっと一貫してる。
— 大貫剛 (@ohnuki_tsuyoshi) June 23, 2020
つまり、この事業仕分けは「世界一になれなかった場合、税金は無駄になるのか」という質問に対して、理研も文科省も「がんばります」としか答えなかったので「一旦止めて仕切り直し」という結論になってる。
— 大貫剛 (@ohnuki_tsuyoshi) June 23, 2020
つまるところ、この事業仕分けで文科省が言うべきだったのは「たとえ結果的に2位になったとしても、世界トップクラスのスパコンは我が国に絶対に必要だし、世界一を目指した開発自体にも意義がある」という説明だったのに、「世界一にならないとダメなんです」という説明に固執してしまった。
— 大貫剛 (@ohnuki_tsuyoshi) June 23, 2020
「富岳」が世界一になったという昨夜のNHKニュースでは、蓮舫氏の「2位じゃだめなんですか」発言だけが切り取られており、明らかに蓮舫氏を悪者にしたい意図を感じました。これ、NHKを盲目的に信じてみている人に対する情報操作以外の何物でもないと思います。
— しおんpart2 (@honeyflush22) June 24, 2020
父はよく「『1位でなければならない理由を言ってもらうため』に蓮舫さんはあえて『2位じゃなきゃだめなのか』を尋ねたんだ。生徒に理由を発言させて、生徒からの要望を受け入れるために教員がよくやる手法と同じだよ。だけど答えれなかったんだよなぁ…」と言ってました。嗚呼
— スギコウ二度とゲーセン行きません (@LovecraftPoison) June 24, 2020
当時、他の事業との兼ね合いで優先順位を考えての発言だったはずですよね。マスコミが一部分だけ切り取って報道してた。
— pleiades1959 (@pleiades1959) June 23, 2020
昨晩のNHKニュースで、開発者が、蓮舫氏の発言を受けて一位を狙うのではなく、社会の役に立つスパコンの開発を目指したと言っていた。
— 平岡祐二、Yuji Hiraoka (@gobilaugh) June 24, 2020
議事録や記録の重大さを噛み締めています。
公的記録を破棄するとこういったやりとりの正確性がすべて無かったことになり、報道や誰かの言い分を鵜呑みにするほかなくなってしまいます。— あまねあお(仮) (@g59error) June 24, 2020
まったくその通りで、蓮舫氏の発言は合理性のあるものであったと認められていたはずですが、いつの間にか科学者軽視の妄言に印象操作されていますね。
民主党政権になる前の自民党時代にも「1位を目指す必要があるのか」と疑義を提示されています。https://t.co/fvTUyZHUt6 pic.twitter.com/A0CBsQG3CA
— 吉澤準特|ダイヤモンドオンライン??連載中 (@juntoku_y) June 24, 2020
「次世代スパコンの科学技術への貢献は限定的」のような研究面を軽視する指摘があったのは事実ですが、研究側のファイナンスへの無頓着さが一番の問題だったように見えます。
図解すると気づきがあります。興味を持たれた方、タイムライン(@juntoku_y)をご覧ください。 pic.twitter.com/9pEBi8l9Gd
— 吉澤準特|ダイヤモンドオンライン??連載中 (@juntoku_y) June 24, 2020