昔々、見学会に連れていった娘に「なんで他の衛星はピカピカして綺麗なのに、おとうさんのやってる衛星はゴミ袋みたいなの?」と問われた不憫な月探査衛星「かぐや」 がこちらです。 pic.twitter.com/bM3dY2psxv
— 月をみるもの (@bamboo4031) 2019年6月14日
個人的には『髪は烏の濡羽色』のイメージで「かぐやだけに、日本の姫だわ」というイメージだったのですが、娘さんの率直な感想も可愛らしくて笑顔になれました。
— 黒犬 (@kuroinu_2501) 2019年6月14日
かぐやは世界で初めて
リレー衛星「おきな」「おうな」を使い月の裏側を撮影した衛星なんだよなぁ— 宇治松千夜@わさらー団所属_転生垢?? (@minerjirou_new) 2019年6月16日
なぜ「かぐや」の MLI がゴミ袋のように黒いのかを知りたいという奇特なかたは、こちらをどうぞ: https://t.co/iNF5fo3Qyu
— 月をみるもの (@bamboo4031) 2019年6月14日
衛星内部に搭載されている機器の規制が少しゆるいのはなぜかというと,衛星の内部からのノイズは,衛星本体で遮蔽します。
シールドというのですが,電波が出ても,内部から出た電波が外へ漏れないように,周りを全部覆い隠すようなものを施しました。
最初に「かぐや」初期デザインが金色だったというお話をしました。
この周りを囲んでいるものはサーマルブランケットというのですが,設計の途上で,電気を通しやすい炭素が入った黒いサーマルブランケットに入れ替えることで遮蔽効果を高めることにしたのです。
この結果,金色のブランケットで包む衛星が多い中,黒いブランケットを使う必要があったため,「かぐや」はああいう地味な色になりました。
デザイン上の理由ではなかったわけです。
これが,先ほどの全体のノイズ対策を施した衛星の EMC 試験の様子ですが,人間がここにいます。
衛星の高さ大体6メートルです。
こういうふうに黒いサーマルブランケットで12 覆った衛星に対し,ここにアンテナを立てて,衛星から出てくる不要な電波がどれくらい発せられているかを測ります。
われわれは衛星から観測用のアンテナを伸展して電波を計測しますので,アンテナが衛星からのノイズばかり拾ってしまうと本来測りたい電波が取れなくなってしまうので,そういうことが起こらないかを試験します。