昨日(13日)23時08分頃、福島県沖で発生した #地震 を受けて、 #自衛隊 は、陸海空自衛隊の航空機により上空から被害情報の収集を実施しています。また、第6師団の初動対処部隊により地上からも情報収集を実施中です。 pic.twitter.com/QNEKdlmS0E
— 防衛省・自衛隊(災害対策) (@ModJapan_saigai) February 13, 2021
昨日の地震で「なんで じしんなのに せんとうき が とぶんですか」(悪意ある意訳)なことを書いてる人もいるので、せっかくなので地震発生時の自衛隊の初動と意義について解説してみようかなと思う。
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— ひーやん@フォローしてもつまらんよ? (@Tiger_oneshot) February 14, 2021
まず自衛隊の方針として「震度5強以上と推定される地震が発生した場合、各部隊は状況の確認と災害対応の準備を行う」というのがある。
これによって迅速な情報の収集を行い、災害派遣要請時に迅速な行動を取るための準備と必要な能力の見積りの資にする。
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さらにその情報を政府、自治体及び関係各所に提供することでより正確な実態を把握するために利用する。
実際、地震に限らず災害発生時には陸海空問わず情報収集はあらゆる手段を利用して行われており、その一貫として各災害対策本部にLOと呼ばれる連絡員が災派要請前に派遣されるのもそれ。
— ひーやん@フォローしてもつまらんよ? (@Tiger_oneshot) February 14, 2021
で、昨日のF-15のSCRについて。
深夜帯の地震に、救難機やヘリではなく戦闘機なのかという疑問に対して。まず、第一に進出速度の違い。
ヘリはどんなに飛ばしても、進出に固定翼より時間がかかる。その分情報の鮮度は落ちるし、何より「ヘリはその後に取っておく」というのもある。— ひーやん@フォローしてもつまらんよ? (@Tiger_oneshot) February 14, 2021
固定翼救難機についても緊急発進態勢を取ってはいるけど、戦闘機のそれと比べて即応性は劣るし、やはり救難機は「その後に取っておく」ことも考える必要がある。
そして初動で必要な情報として重視されるのは、「全体的な影響のある事象」例えば大規模火災、津波、土砂崩れ等になる。
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そこで、SCRが発令されれば5分以内で離陸でき、経路と燃料の許す限り高速で進出できる戦闘機は「大雑把でも新鮮な情報を得る」ためには非常に有用といえる
例えば昨日のような深夜帯の地震では、戦闘機の偵察能力は限られる。しかしながら高速で進出し、可能な限り送る情報が大切である。— ひーやん@フォローしてもつまらんよ? (@Tiger_oneshot) February 14, 2021
例えば「仙台上空、火災は見えない、一部市街地が暗い、仙台駅は確認できない」という情報が流れたとする。ここから「火災は無いが、仙台駅を含む一部市街の停電が考えられる」という情報になる。それを次発のヘリ等に共有することでさらに詳細な範囲の上空偵察を行うことが可能になる。
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また「○○と思われる場所、渋滞」これだけでも地上偵察の進出のためには非常に有益なものとなる。
熊本地震のF-2による偵察の際にも言われた「なにも見えない」という情報ですら停電等の判断に役立つのだから、当然今回も…ということになる。
— ひーやん@フォローしてもつまらんよ? (@Tiger_oneshot) February 14, 2021
こうして様々な方法や関係各所からの情報を収集、処理することで正確なものにすることで効果的な災害対応を行うというわけ。
ピンポイントの情報は自治体等に勝るものはないけど、災害時には「自治体が動けない」ということも往々にしてあるので、やはり収集手段は多いに越したことはない。
— ひーやん@フォローしてもつまらんよ? (@Tiger_oneshot) February 14, 2021
災害は有事と同じく、初動と情報が文字通り生死を分けることが多い。
故に「使えるものは何でも使う」ことを躊躇う暇はない。こういうときに自衛隊が行動するのは、何かしら意味があります。
どうか「妙な価値観」に縛られないで見守ってください。以上です
— ひーやん@フォローしてもつまらんよ? (@Tiger_oneshot) February 14, 2021
それをものすごく簡単に見せてるのがサンダーバード1号と2号の違いって事ですよね。
— まほろば@みあ (@akishimaray) February 14, 2021
サンダーバードで例えると、
まず1号で情報収集
それから2号で的確な対応というところだろうか pic.twitter.com/GVXQQBwGcG
— ゼノン (@xenon8739) February 14, 2021
確か東日本大震災時に最初に津波を確認したのも、スクランブルをかけたF?15だったと思いますが・・・
— 幻某氏 ??彩雲????T11?026?? (@lX8xNb6U7nbDvVQ) February 14, 2021
補足としてお答えします。
もちろんアラートの立ち上がりの早さが一番の理由で、その時間も含めて「進出速度」と表現しました。言葉が足りなかったですね…。おそらく戦闘機のSCRで全体の状態を把握→哨戒機、ヘリ等の低速域の強い期待で裏付けと詳細な確認→地上部隊の偵察という風に流れています
— ひーやん@フォローしてもつまらんよ? (@Tiger_oneshot) February 14, 2021
そういうことだったのですね。
失礼しました。いずれにせよ、過去の教訓や犠牲の上で今の迅速な体勢があるのですね。
自衛隊も早かったですが、内閣の被害調査チーム派遣や災害救助法適用、常磐道の被害復旧着手もかなり素早いと感じました。— limeーlime (@ra_line2) February 14, 2021
それが私の仕事ですので!キリッ
皆様のご理解あってこそ活動ができるのでございます故
— ひーやん@フォローしてもつまらんよ? (@Tiger_oneshot) February 14, 2021
はじめまして。雑に言ってしまうとそんな感じです。
やはりその場で滞空できるヘリは詳細な確認と、要すればそのまま活動に回したいので闇雲に飛ばすよりはある程度のポイントが絞れた方が効果的に活動できる…というわけです。
「あの辺りなんか変だから行って!」という指示が後々の助けになるのです— ひーやん@フォローしてもつまらんよ? (@Tiger_oneshot) February 14, 2021
はじめまして。その通りです。
基本的には対領侵が優先ですが、緊急事態には使えるものを使って確認するのです。
実際に、停電なら電源の準備、水道管破損が現認できれば給水支援、津波であればその位置から到達までの時間計算と、やれることが増えるので…— ひーやん@フォローしてもつまらんよ? (@Tiger_oneshot) February 14, 2021
なるほど、津波の位置が分かれば到達時間が計算できますね。
ごもっともです。— タカナナ0704 (@srorj007) February 14, 2021
その通りです。夜間で限定された能力でも黙視確認できる情報を得て、それを送ることで後発のヘリや地上部隊が行動する優先順位をつけやすくなります。
何もわからないゼロの状態よりは、小さい情報でもある方が行動しやすいのです— ひーやん@フォローしてもつまらんよ? (@Tiger_oneshot) February 14, 2021
被害地域の人間としては、真っ暗な中、あの戦闘機の音が、心強く感じました。
確認に来てくれてる。
きっと大丈夫。
子供二人と話していました。
災害復旧で呼ばれた夫も、同じ事を感じたそうです。— さおり (@saori197677) February 14, 2021