四天王寺が聖徳太子以来初めて閉鎖したり、多度大社で「上げ馬神事」が織田信長の焼き討ち以来の中止になったりと、コロナ禍で宗教活動が全国的に縮小しているが、その一方で面白いことにすっかり忘れ去られていたような疫病退散の祭礼などが復活してもいる。少しだけだが集めてみた。
— 財布を忘れて愉快なオーストリア大公妃 (@Kakanien_Sazae) January 27, 2021
福島県会津美里町の伊佐須美神社では、禍神らに「遠く離れた山川の清きところで鎮まってもらうため」の神事「疫神斎」が、148年ぶりに行われた。明治5年(1872年)を最後に途絶えていたものを、残されていた文献を参考に復活させたという。https://t.co/3ng8UmfYHc
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石川県能登町宇出津の八坂神社では、能登キリコ祭りや神輿の巡行を中止した代わりに、コレラが流行していた幕末期の1860年以来、160年ぶりとなる「鎮疫祭」が実施されている。なお鎮疫詞は「ウイルスを打ちはらい清めたまえ」という現代的なものだったらしい。https://t.co/5UaVLRxnpL
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北野天満宮では、応仁の乱で途絶えた「北野御霊会」が、天台宗総本山の比叡山延暦寺と合同で約550年ぶりに執り行われた。これはかなり大きな話題になったから知っている人も多いと思う。明治の神仏分離以来となる神仏習合の祭祀だという。https://t.co/aMFhkDmVkh
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「北野御霊会」ほどには話題にならなかったが、京都ではこれに先立って東寺真言宗寺院・神泉苑に八坂神社の神職が出向いて神仏習合の「祇園御霊会」を執り行っている。これも神仏分離以降、初の試みとのこと。https://t.co/V4tbpJiOKF
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奈良県吉野町では、金峯山寺と大峯山寺がコロナ禍の早期終息を願う合同祈祷会を営んでいる。合同での祈祷は、明治時代の寺院復興以降初めてだという。先の「祇園御霊会」や「祇園御霊会」の復活といい、明治以後初という祭祀も多いようである。https://t.co/LaLdGKv0xi
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岡山市の金山寺では、約150年途絶えていた「温座」が部分的ながら再興された。これは僧侶が交代しながら祈り続けることにより、座が冷めないことからその名が付けられた天台密教の儀式。別の記事によると、これも「明治維新を機に途切れていた」とのこと。https://t.co/6Fuve3edtb
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和歌山県田辺市にある熊野本宮大社では、令和3年(2021年)の初祈祷がコロナ禍からの復活を願うにふさわしい地として132年ぶりに「大斎原」で執り行われた。九鬼家隆宮司曰く、「熊野信仰始まりの地である大斎原で、祈りを捧げる意義があると確信」。https://t.co/di2u5F2npG
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兵庫県姫路市では、コロナ禍を受けて家島神社の「天神祭」が神事のみになった。そんな中、「災いを起こす神を小舟に乗せ、本来の場所に戻して鎮める」という意味があったらしい昔の風習「疫神流し」を、「天神祭」に合わせて一度限りで復活させた。https://t.co/xUyrowUQHf
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兵庫県姫路市の天満地区では、病気が治った後、神への感謝や地域に治癒を伝えるために家の近くに赤飯などを供えるというかつての風習が、ほぼ半世紀ぶりに復活。ただし、「祭りの時期を迎えられたことに感謝」するためのものに意味を変えて。https://t.co/vc9mIN2aHK
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愛知県豊川市では、守公神社と国府観音において、「御霊会」が約300年ぶりに催されている。なお、守公神社では、疫病退散にご利益があるといわれる手筒花火も放揚されたという。https://t.co/7i2aj6KMzC
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奈良市の氷室神社では、交通事情などから昭和37年(1962年)に中断した悪疫鎮止の「御渡り」が、コロナ禍を受けて58年ぶりに復活した。密にならないよう、パワードウェアを用いることで担ぎ手の人数を抑えたという。https://t.co/VGT07GcoHk
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富山県射水市では、放生津八幡宮の秋季例大祭である「新湊曳山まつり」で、「狂言師」と地域を鈴で清める「女神アメノウズメ」が、大正11年(1922年)以来、約100年ぶりに復活。宮司曰く、「今年限りでなく、本来の祭事として来年以降も続けたい」。https://t.co/w1Q8ItreNZ
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三重県津市では、踊り手の減少などによって平成元年(1989年)を最後に途絶えていた疫病封じなどを願う「かんこ踊り」がコロナ禍を受けて31年ぶりに射山神社に奉納されている。伝統的に長男のみが関わってきたが、担い手不足で女児や女性も参加可能としたという。https://t.co/1pTP2hAUZ1
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中絶していて復活した祭祀だけでなく、他地域などから新たに導入された祭祀もある。東京都八王子市の産千代稲荷神社では「湯立神事」を特別に催行した。もしコロナ禍が一向に収束しなければ、毎年の神事になって定着するかもしれない(※そうなってほしくはない)https://t.co/kmtaYX8GlB
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茨城県では鹿島神宮が「大助人形」を初めて採用している。これは約50年前まで厄除けとして地域で飾られていた藁製の武者人形で、伝承によると同神宮の大神が東北を平定した際に加勢した兵の化身らしい。https://t.co/GwwtZglJvs
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鹿島神宮といえば、御師による代参祈祷を復活させるという話題が記憶に新しい。インターネット上でその様子を見ることができるようになるという。なお神宮はこれについて「新しい生活様式に合わせつつも、古式に由来する御祈祷様式」と説明している。https://t.co/PWIwWZgdTEhttps://t.co/EjGTg1TFqR
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鹿児島県薩摩川内市では、約200年前の天然痘流行時に踊ったのが起源とされる「入来疱瘡踊」が奉納された。疫病終息を願って踊るのは約100年ぶりとのこと。疫病神を歓待するための踊りで「めでたい、めでたい」という掛け声が特徴的。目的が「満足して去ってもらう」ことゆえ。https://t.co/pkdaBvpD2l
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香川県坂出市本町の延命地蔵では、長く途絶えていた護摩法要が25年ぶりに営まれた。コロナ禍で暗いニュースが多い中、「明るい気持ちで新年のスタートを切ってもらおう」と商店街振興組合の有志が企画したという。https://t.co/vTIVD6AxTF
— 財布を忘れて愉快なオーストリア大公妃 (@Kakanien_Sazae) January 28, 2021
高知県四万十市の不破八幡宮では、戦前に消えた「輪抜けさま」が約80年ぶりに復活した。「半年間の厄などをはらい、次の半年を健やかに過ごせるよう祈る夏の風物詩」。コロナ禍のせいで秋の例大祭が神事のみになる中、宮司が復活を提案したという。https://t.co/cDJlT3r28Y
— 財布を忘れて愉快なオーストリア大公妃 (@Kakanien_Sazae) January 28, 2021
復活・再興といえば、コロナ流行前まではやや?マイナーな存在だった妖怪「アマビエ」の大ブームを忘れてはならないだろう。これまで全国各地で絵馬や護符に描かれたり、神社に像が奉納されたりしてきたが、ついには単独の「お社」が建立されるまでに至っている。https://t.co/aAEhwM6pGk
— 財布を忘れて愉快なオーストリア大公妃 (@Kakanien_Sazae) January 28, 2021
ひとまずこれで終わり。疫病退散のために大仏を造ろうというネタがインターネット上で流行っていたが、これを本気で実現させようとしている僧侶がいる。クラウドファンディング中。興味のある方は大仏造立プロジェクト (big_buddha_project)(@big_buddha_pjt)をフォローだ!https://t.co/Vimq1121Wr
— 財布を忘れて愉快なオーストリア大公妃 (@Kakanien_Sazae) January 28, 2021
多度大社の上げ馬神事は桑名市内が空襲を受けて、中止を命じられても、氏子らが内緒で催行したと聞いたことがあります。中止になるものに目が行きがちですが、こんなに復活する行事があるというのも興味深いですね。数少ないであろう、前向きなコロナの影響ですね。
— ねずみ色の人 (@84start84) January 27, 2021