今日の料理講習依頼者くんが料理できないレベル完凸で、スーパーで「キャベツとレタスの区別がつかない」「鶏肉が白くないのはなぜ?」など、料理の前に教えなきゃならんコト盛りだくさんだったし、不安になって包丁や俎板の有無を聞いたら「包丁は分かるけど俎板がどれか分からないです??」だって。
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 5, 2020
「肉じゃがの味付けに使われてる調味料って分かるかな?」って聞いたら「肉じゃがの素」って返されて心配になり、「醤油と塩と味噌の違いは分かるよね?」って聞いたら「液体と粉と粘土みたいなやつ。味は全部同じ…?」って返されて膝から崩れ落ちそうになった。3時間コースが8時間まで延びました…。
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 5, 2020
依頼者「オレ母子家庭なんすけど母さんがメシ作ってくれたこと1度もなくて。食卓にスーパーの惣菜かコンビニ弁当しか出たことないから調味料をあんまり見たことないんす。何味とかも分かんないし。でも来月、母さん東京に来てウチに泊まるからメシ作ってみようと思ったんすよ。」
オレ号泣。
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 5, 2020
依頼者「オレはハンバーグとか唐揚げが食いたいんすけど、母さんはいつも幕の内弁当食ってたから幕の内弁当の作り方を教えてください。好きなんすよ、きっと。」
号泣オレ「お母さんのことが大好きなのはよく伝わったけど、いきなり幕の内弁当を作るのは難しいから、まずは涙拭いて鼻かんでいい?」
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 5, 2020
補足。
依頼者いわく
ハンバーグはハンバーグ味
唐揚げは唐揚げ味
エビチリはエビチリ味ってコトみたいです。
醤油味や塩味って感覚がないんだって。— 奏ママ (@soukitty_guy) October 5, 2020
泣き止んだオレ「いきなり幕の内弁当は難しいし何より手間かかるから、煮物・お浸し・味噌汁という基本の和食にしよう。そこに和風ハンバーグも付ければ依頼者くんも満足できる献立になるだろ?」
依頼者「幕の内弁当じゃなくても母さん喜んでくれますかね…それ以外を食ってる姿を覚えてなくて。」
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 5, 2020
オレ「幕の内こだわるねwでもきっとお母さんはね、依頼者くんが頑張って作ってくれたメシなら、なんでも喜んで食ってくれると思うよ。」
依頼者「美味いの作りたい…。」
オレ「その為のオレだよw簡単でテッパンなレシピ教えるけど、何度か作って練習しようね。」
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 5, 2020
ってな具合で和定食を教えるコトになったけど食材の選び方以外に「食事・料理とは?」って話もしてたら時間が無くなったため、今日はまず基本的な野菜や肉の切り方・炒め方・味付けの仕方を教えるトコで終了。先方都合とはいえ事前の打ち合わせが出来ないまま当日を迎えたら、とんでもないコトになった
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 5, 2020
「自分ではなく、大切な人の為に。」って想いに弱い上に「不器用だけど一生懸命に打ち込む姿」が好きなんだなオレは。危うく好きになるかと思った←
「子供の頃ワガママ言えなかったんすよー。」っていうわりに「毎回の練習、奏さんに居てもらいたいな…」って甘え上手な一面を見せやがって??←
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 5, 2020
依頼者くんが「母さんより料理が上手になったら母さん嫌がらないかな…ムカつくって思われたらどうしよ…」って言った時にはギュッと抱きしめそうになったけどギリ平静を保ち「そゆコトは5秒で玉ねぎ切れるようになってから考えよ?」ってイヤミ言った。ホントは一生懸命な姿にキュンだったクセに←
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 5, 2020
チョット真面目な追記をしていきます。
「食育」という言葉を耳にするようになって久しい(2005年 食育基本法成立)のだが、ことシングルマザーや共働きといった家庭においては子どもへの食育を行うのが困難な状態なのだと感じた。
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 6, 2020
特に最近では親が生活困窮者で子どもの給食費や運動会の弁当などを用意できないなどのケースもあり、そういう家庭にあわせて、生活レベルが露呈するのを避けて手作り弁当の持参禁止の学校もあるのだとか。以前出会った子は食べるという行為に感情の昂ぶりはなく、(続く
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 6, 2020
味も感じないから無感情に口に運び胃に流し込むだけだと言っていた。その子は食品が腐ってるからどうかの区別もつかなかった。聞くと、ただ「食事を作る時間がなかったからコンビニ弁当にした」というだけではない、ネグレクトに繋がりかねない子育ての根本に問題が生じていた事が分かった。(続く
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 6, 2020
そこで、様々な野菜や肉などを生・加熱・加熱して味付けなどして食べ比べてよく味わってもらって「どれが美味しかったか順番を決めてごらん?」と笑い話を交えてクイズのように楽しんでもらいながら食べてもらった。(続く
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 6, 2020
最初は実際の味・味覚の表現(甘い・塩っぱい等)・味への感情(おいしい・まずい・好き等)が全く一致せず言葉にするのに時間がかかったけど、「ぼく、笑いながら食べてるw」と気付いたあたりからおいしい…たぶん好き…塩っぱいけど好き…甘いけど苦手…と、味と味覚と感情が一致するようになった。(続く
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 6, 2020
(サラッと書いたけど3ヶ月で10回以上いろいろ試してようやく得た結果です。)ケースは様々だけど、今回の連投ツイートの最初に出てきた「母さん大好きだからメシ作る大作戦」の子は、食事自体は好きだし家族も好きだから然程心配はなかったのだが、食に対する関心は極端に薄い子だった。(続く
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 6, 2020
まぁ興味がないんじゃ仕方ない。僕も車に全く興味がないので知識ほぼゼロ。早く走るよね、くらいのレベル。究極、これと同じなのだと思った。ただ、生きる上で必要な食うという行為なので重い問題にされがち。しかし大人になるまで大きく成長したのなら大した問題ではなかったのかも知れない。(続く
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 6, 2020
ましてや第三者が「不幸だったろう、つらかったろう」と決めつけるなどあってはいけないのだ。(ホントにヤバいネグレクトのケースもあるから、気付いたら通報してあげてね。)それなのに食に関心が強すぎる僕は勝手に間違った感情移入をして泣いた。失礼な行為だったと思う。そこでこう考えた。(続く
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 6, 2020
「食沼に五体投地ダイブしてる食ヲタのオレが食を美味い毒で冒して騙して引きずり込む神(闇)回」とするのだ。彼の生い立ちがかわいそうだったからとかじゃない。ただ僕のいきすぎた趣味を知ってもらって、あわよくば食が大好きになってもらったら僕の勝ち!みたいなこと。(続く
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 6, 2020
まだ何も知らない若くてカワイイ子を新しい体験で悦びを覚えさせてズブズブにして引き返せなくさせてやりてぇ。そんなゲスな思いを胸の内に秘めて脳内で続けてやるのだ。だからこれをここまで読んでくれたみんなも「かわいそう」ではなく「新しい趣味に出会えて良かったね」と思ってほしい。(続く
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 6, 2020
まぁオレと出会ってしまい、見えない粘ついた糸で絡め取られたことは確かにかわいそうなんだけど。
という
大変そうな子と出会ったら実はイイ子で、ホントにヤバかったのは僕だったというオチ。(おわり
— 奏ママ (@soukitty_guy) October 6, 2020
短大で食物栄養科を専攻し、他の科や大学も含めて全生徒に「お家にある調理器具」のアンケートを取る時先生が「包丁入れなさい」と言い張るので入れたら…約2割の家庭に包丁がありませんでした。地方の短大なので自宅から通う生徒が多いのに、です。
— 黄昏珈琲主婦 (@77non77non) October 6, 2020
嘘やん!て思うかも知れません。私も嘘やん!と先生に言った位です。でも意外と包丁使わない程に料理しない家があると言う事です。
— 黄昏珈琲主婦 (@77non77non) October 6, 2020