ある、水耕栽培の農家さんでの出来事。障害者学校の先生たちが見学に。苗を植える様子を見て「あれならうちの生徒にもできそうだね」とつぶやくのを、農家さんは内心、聞きとがめた。というのも、その作業は簡単に見えて、とても熟練の技術が必要な工程だったから。
— shinshinohara (@ShinShinohara) 2020年1月27日
浅ければ根が水に届かず、枯れる。深ければ苗が水中に落ちてしまい、流れていってしまう。絶妙な深さできれいに植えなければいけないので、慣れていない人間にはとても任せられない作業。それを簡単に考えるなんて。農業をなめないでほしい、と思ったという。
— shinshinohara (@ShinShinohara) 2020年1月27日
後日、障害者学校の先生たちが「試させてほしい」と言って再訪。下敷きを持って。その下敷きを、一列の苗に押し当てると、いっせいに苗がきれいにすっぽり収まった。農家の方は驚いた。下敷きを使えば、熟練者が細心の注意を払って植えるよりもきれいに植えられるなんて!
— shinshinohara (@ShinShinohara) 2020年1月27日
熟練者は、下手に手が器用なものだから、道具や方法を工夫するということがない。自分の技術でなんとかこなしてしまう。しかし障害者はどうしても不器用だから、道具などを工夫して、自分でもできるようにしようとする。不器用だからこそ、障害があるからこそ工夫が生まれる。しかも健常者にも便利。
— shinshinohara (@ShinShinohara) 2020年1月27日
それ以来、その農家は毎年1人ずつ、障害者を雇用し、その人でも仕事ができるようにするにはどんな工夫をすればよいのだろう?と考えるようになった。そうした工夫は、健常者の作業性も大幅にアップさせた。
— shinshinohara (@ShinShinohara) 2020年1月27日
実は、折れ曲がりストローもそうして生まれた商品のひとつ。寝たきりの人に飲み物を与えるのに、まっすぐなストローは不便極まりなかった。そこでどうしたらいいかと考え、できたのが折れ曲がりストロー。「できない」という課題があればこそ、工夫は生まれる。
— shinshinohara (@ShinShinohara) 2020年1月27日
創造は、イノベーションは、「できない」を発見することから始まる。そしてその「できない」を工夫によって「できる」に変えることが創造であり、イノベーションとなる。ビバ!「できない」!できないことは創造の胚珠!
— shinshinohara (@ShinShinohara) 2020年1月27日
いきなり新しいことを考えろ、と言われても、私たちは戸惑うばかり。しかし、「できない」をまず発見し、それを工夫によって「できる」に変えることを考える、という「方法」として言語化すれば、私たちは、さほど知識や技能がなくても、そこそこ新しいアイディアを生み出すことができます。
— shinshinohara (@ShinShinohara) 2020年1月27日
実話を基にしたイタリア映画
「人生ここにあり」でも
障害者の組合が施工するローマンモザイクの完成度の高さが評判になり、本職からクレームが入る話があります。障害という言葉は、
健常者の側の一方的な基準に過ぎない— kohji Iwasaki (@payforworld) 2020年1月28日
この一連の流れを見て、「トロさ」でどう頑張っても現場の熟練作業員に追いつけない私が、熟練作業員たちから手の遅さで叱られるので、私なりに工夫して同じ速さで作業出来たことがあった例を思い出します。しかし私は彼らに「教えた手順通りにやらない」と叱責されて結局退職に追い込まれました。
— 小野田 英(ONODA Takeshi)?? (@onoda_oyanz) 2020年1月28日