アメリカのハーバード・ビジネス・レビュー誌がアメリカの上位100社の最高経営責任者に対して、「自分の素晴らしい成功に何よりも貢献したものは?」という調査をしたところ、第1位が「自分の直感に耳を傾けた」でした
アップル社の故スティーブ・ジョブズもしかり、京セラの会長で日本航空(JAL)の再建を成功させた稲盛和夫もしかり
いずれも禅の世界に精通し、実践していたのは有名な話です
感性を研ぎ澄ませるための精神の修行を怠らない経営者は世界中に大勢います
それは、決して怪しげで不可解なスピリチュアル的な世界に連なるものではありません
家族や従業員、取引先はもちろんのこと、経済社会に関わる経営のトップとして、ぶれない経営理念をもち、いついかなるときも前を向いて歩いていけるように、自分の精神性を高めるためのトレーニングであるともいえます
私のお客さまにも経営者の方は大勢いらっしゃいますが、皆さんとても孤独な存在です
最終的な判断はすべてトップたる自分が下すため、常に不動の精神力が要求されます
弱さが先に見えてしまうような経営者では、周囲も不安に苛まれて、誰もついてこないでしょう
経営者のトップに限らず、最近では断食をして体調を整えたり、呼吸法やヨガを実践することで自分の精神性を高めたりする若い人たちも増えてきました
また、神社仏閣の参拝者の数も年々上昇しています。
現代のようにあまりにも情報過多な社会の中で、慌ただしく時間が流れていく日々の反動でしょう
逆にじっくりと自分を見つめたい人が多くなってきているのではないでしょうか
五感や第六感だけでなく、中国の古典思想である「陰陽」や「中庸」という考え方に共感し、思いを馳せる人たちも増えてきています
五感そのものの感覚が衰えてしまっている現代人は、さまざまな情報に振り回されながら常に迷う人生を過ごしています
まさに右往左往という言葉そのままに、あっちにふらふら、こっちにふらふら…
「戸惑いながらの人生」という表現がピッタリしているかもしれませんね
ところが、五感の先にある「第六感」とは、外からの情報ではなく、自分の中からわいてくる「確信」のような感覚なので、何かと何かを比べたり、裁いたり、優劣をつけたりするものではありません
あくまでも自分の中から自然とわき上がってくる鋭くて純粋な感覚なのです
そのような「今を楽しく生きるため」にある「第六感」を研ぎ澄ますことで、自分自身の「軸」ができてぶれなくなったり、決断が早くなったり、進みたい方向が明確になっていったりするのです
「第六感」に気づいて活かしていくと、こんな人になっていきます
・笑顔になれる
・悩まなくなる
・執着しなくなる
・決断が早くなる
・争わなくなる
「今を楽しく生きる」とは、より自分らしく在ることを意味します
大半の人たちは、いろいろなことを頭で考えながら「ジャッジ Judge=判断する・判決」をしてしまっていませんか?
そこには「損か得か?」「正しいのか間違いなのか?」「優秀なのか劣っているのか?」といった比較する感情も生まれ「悩む・迷う・苦しむ・心配する・疑う・思い込む・決めつける」気持ちまで伴ってしまうことが多いものです
ところが「第六感」を活かしながら「チョイス Choice=選ぶこと・選択」をしていくと、理由をつけて何かと何かを比較することで生まれる感情ではなく、「直感・即決・ワクワク・笑顔・楽しい」という感情がわいてきて、何事にも迷わずに気持ちよく応じていけますし、他を受け入れる心の豊かさも育まれていきます
自然体な心・素直でゆとりのある心・イライラしない心・マイナス思考にならない心
心がこのような状態のときには「ジャッジ」でなく「チョイス」の感覚がわいてきて、「第六感」が働きやすくなります