静岡県のご当地銘菓といえば、浜松市の「うなぎパイ」。
お土産としても人気のこのお菓子をめぐって、ある問題が起きている。
職人が手作りしたサクサクのパイ生地と、まろやかなバターの味わいで人気の、静岡・浜松銘菓「うなぎパイ」。
その販売をめぐって、嘆きの声が?
春華堂・手嶋千恵主任「ほんとに残念です。正規の値段で買っていただければと思います」
一体、何が…。
静岡を代表する人気のお土産・うなぎパイを大手通販サイトで検索すると、多くの出品が。
しかし、うなぎパイを製造・販売する会社、春華堂に聞くと…。
春華堂・手嶋千恵主任「割れやすいものなので、弊社では通販等はやっておりません」
実は、ネットで売られているこれらの品は、多くが転売業者による“転売品”。
値段を見ると、定価1,924円の24枚入りが、3,489円。
定価962円の12枚入りは1,778円と、2倍前後の値がつけられていた。
メーカー自ら、割れやすく発送に不向きという、うなぎパイ。
実際、購入者からは「全部の品にヒビが入って割れていました」、「取り扱いが最低? すべて粉々でした」など、不満の声が。
取材班は販売の経緯をただすべく、ネット販売する複数の業者に電話をかけてみたが、どの業者とも電話はつながらなかった。
不当な転売行為に街の人は、「もし本当にそれがほしいものだとしたら、値段が倍だったとしても買っちゃうかも」、「悲しくなって。うなぎパイは静岡の名産なので、普通の人が食べられる金額で買ってほしい」などと話した。
こうした転売行為に、法的な問題はないのか。
転売問題にくわしい福井健策弁護士は「うなぎパイのような食品に関しては、購入して転売する行為を規制する法律っていうのは特にない。ハッキリ、転売目的は禁止というような表示を出して、それがあるにもかかわらず買っていくっていうと、(春華堂に対する)詐欺にあたる場合ってのはありうる」と話した。
東京にある、静岡県東京観光案内所にも、うなぎパイが売られている。
地元の店舗のほか、限られた正規特約店や、駅や空港の土産物売り場などで売られる、うなぎパイ。
メーカーは、ネット転売では買わないよう呼びかけている。
春華堂・手嶋千恵主任「浜松に来て、買って召し上がっていただければと思います」