昔、ヤクザの肺癌患者を受け持ってて、初期は「抗癌剤ではよ治せや」「若い衆呼んだらいつでも飛んで来るぞ」という態度だったけど、誰一人見舞いに来なかった。ある日「わしを心配してくれる知り合いなんておらん…」とポツリと漏らした。「僕は心配してますよ」と返すと、顔をくしゃっとして笑った。
— インヴェスドクター (@Invesdoctor) 2019年8月7日
死前期になって、「焼き肉が食べたいなあ」とベッドで呟いていたので、私の妻に頼んで肉を焼いて持って行き、こっそり食べさせた。桜を見たいというので、近くの桜の木まで車椅子を押した。桜をみながら「今までスマン…」とボロボロ泣いた彼の言葉は、誰に向けてのスマンだったのか未だに分からない。
— インヴェスドクター (@Invesdoctor) 2019年8月7日
最初はヤクザの肺癌患者なんて受け持ちたくないって思ったけど、私の医師人生において不可欠だった患者です。警戒して虚勢を張っていたのが、いつの間にか家族みたいに信頼性してくれるようになって、私も嬉しかった。ヤクザはみんなガラが悪いけど、「ヤクザ」とひとくくりにしないようにしたい。
— インヴェスドクター (@Invesdoctor) 2019年8月7日