ひとり、ふたり、三人、四人……なぜ三人めから「……り」とならないか疑問に思ってきた方もいらっしゃるのでは? 実は三人以上にも「……り」はある。日本語に余りにも頻出するひとりふたりが残存したのみ。みたり、よたり(よったり)、いつたり(いったり)、むゆたり……で明治頃までは通じた。
— 津原泰水 (@tsuharayasumi) 2018年8月30日
ななたり、やたり、ここのたり、とたり。六人が「むたり」ではないのに違和感を覚えられるかもしれないが、六日は元来「むゆか」なので、六日と比べて圧倒的に使われない六人は、変化しないまま瀕死語になったと考えられる。二十人、三十人は、はたたり、みそたり、百人はももたり。
— 津原泰水 (@tsuharayasumi) 2018年8月30日
23人とかは「はたみたり」とかになるのかしら…??
— ゆったま君 (@yuttamakun) 2018年8月30日
厳格には「はたたりあまりみたり」や「はたちあまりみたり」だと思います。口語では「はたちとみたり」でしょうが。「はたち」は歳に限らず二十のことで、「あまり」は「余り」、「と数えると以下が余る」という意味です。
— 津原泰水 (@tsuharayasumi) 2018年8月31日
ちょっと前まで、「いくたりでいらっしゃったんですか?」なんて言う人もいましたが。
— Nobuqatsu Minoula ?? (@nobusik) 2018年8月30日
「いくたり」とおっしゃるご年配、たしかにいらっしゃいました!
— 津原泰水 (@tsuharayasumi) 2018年8月30日
茨城県東部(方言地図では千葉圏と東北圏の境界)の古老は「みたり、よったり、いつたり(いったり?)、むたり(むゆたり)」と使います。
7人以上は耳にした覚えがないのですが、人混みを「ももたりもいる」と言っておりました。— 甘木零 (@cobol_amaki) 2018年8月30日
素晴しい証言を賜りました。僕も堂々と「ももたり」を使わせていただきます。
— 津原泰水 (@tsuharayasumi) 2018年8月30日