障がい者を助けようとしたはずが、振り回されてお金も取られてしまった話

休日、職場に用があり出かけていた時の事。
14:30頃、用事も済んでやりたい事もあるから早めに帰ろうとした時、30代くらいの男性に声をかけられ立ち止まりました。
なにやら障害者のようでヘルプマークを付けており、手帳を見せられました。
そこには「私は目と耳が不自由なのであなたのサポートが必要です」と書かれていました。
今後この障害者の方をAさんとします。

Aさんに「急いでいなければ、お願いします」と言われ、確かに帰るだけだったので少しくらいならと軽く了承してしまいました。
喉も患っているようで、喉が辛い時は50音が書いてあるメモにペンで一文字ずつ指し示しながら会話していました。
まずは〇〇線の〇〇駅へ行きたいと言っており、そこはうちの近所だったので、とりあえずまずは〇〇線まで一緒に行くことになりました。
身体中、麻痺してるようでずっと痙攣しており、歩く時も肩と手をかしてくれと言われたので言われた通り支えながら歩きました。
荷物も代わりに持ってあげましたがこれが、びっくりするほど重い!!
失礼ながら何が入っているのかと見たら2リットルの水が2本と500mlの飲み物が2、3本程。
正直、自分の荷物も重かったので肩がもげそうでした。
しばしば「ありがとう」とか「なんか、ごめんね」「一緒にいてくれると本当に安心するよ」と言ってくれました。
少しは人助け出来てるのかな?とこの時は思いました。
途中でAさんの足が痛くなり壁際で座り込んでしまったりと時間はかかりながらも、もうすぐ改札に到着といったところでAさんが「デパートの屋上に行きたい」と言いました。
えっすぐそこ改札なのに何をしに???と思いましたがとりあえず、通り道にあるデパートの屋上へ向かいました。
どうやら暑かったので風にあたって涼みたいようでした。
人混みなのもあり、これまた時間がかかりましたがなんとか屋上へ到着。
Aさんを木陰のベンチに座らせると、しんどいのか横になりたいとのことで、支えながらベンチに寝かせました。
日差しがつらいようでしたが遮るものが無かったので私の体をつかって日差しを避け、たまたま持っていた紙袋をうちわ代わりにして扇いであげていました。
結構おしゃべりが好きみたいで色々話を聞いていました。体重が平均よりかなり少ない事や世の中の人が優しくない事、昼はしっかり食べるが夜と朝はほとんど食べない事、お金がなくてこの前の買い物は全部半額セールで買ったなど。
たまに、お金を他人から借りることもあると言っており、ここで私はお金もとられるのか?と不安になりました。
手助けはするがお金は渡してはならない…!
ただでさえ最近実家を出て独立、お金が本当に無いのだ…!と誓いました。
この時は…

また半額セールが夜の10時半から始まるから何時までに××駅に行って△△駅に行かないとーな話もありましたが、当初言っていた〇〇駅と違う駅の話だったので少し聞き流してしまいました。
私は後にそれをとても後悔します。
少し体調が良くなったのか手を貸しながら起き上がり、普通に座り直すとAさんは力バンを漁り始めビ二ール袋を出しました。
中には種類別のお弁当が3つ。
しかし無造作に入れていたので中身は溢れ出し全部べたべたに。
それが半額で買ったらしい弁当でした。
「あーやばいなこりゃ...」と言いながらも開け始めるAさん。
えっまさか、と思いましたが、食べ始めました。
うまく食べれないようでお弁当を支えてあげながら、あれ?駅に行きたかったのでは...?と、何に付き合っているのかよくわからなくなってきましたが、障害をかかえて本当に辛いのだろう…もしかしたら人の事を考える余裕が無いのかも…という思いで付き添いました。
弁当一個は残念ながら捨て、二つを平らげたAさん。
ベトベトになった手を洗いにトイレに行くことに。
私の手もベトベトだったので私も洗おうと向かいました。
障害者用のトイレに到着し手を洗うかと思いきや。
食後ですし当たり前ですよね。
手を貸して欲しいとのことで便座に座らせるところまでお手伝いしました。
カーテンで締め切り、外で待っていようかとも思いましたが何かあったら怖すぎるのでとりあえずそのまま障害者用トイレの中で待機。
私は一体何をしているんだろう…もう一度いいますが、Aさんは男性です。
なんとかお手伝いできましたが、仕方ないとはいえ正直少し戸惑ってしまいました。
用事が済み、また辛くなったようなのでトイレにある簡易ベットに再度寝かせました。
手を握りながら「ありがとう、安心するよ」と言ってくれました。
エスカレーターに乗る時もビクビクしていて、本当に何をするも怖くて大変なんだろうなと感じました。
そしてまた屋上で話していた半額セールの話が始まります。
そこで私は気が付きました。
半額セールのために今は時間を潰そうとしているのだと。
さっきは〇〇駅に行きたいと言っていたのに、このままだと、知らないところを、駅をまたいで、自費で、連れ回される上に、私は夜10時半の半額セールまで付き合わされるのだと。
流石に恐ろしくなり仕事があると嘘をついて18時には別れなければ~と話をしたら、お金が無くて困っているので3000円程貰えないかと、かなり遠回しに言われました。
お金を払うのは…と思いはぐらかしてとりあえず駅の改札まで送ると話しました。
再度駅に向かい歩き始めました。
その最中、声をかけても無視する人が多い、みんな自分の事しか考えてない、手助けはするがお金を出さない人がいる、こいつらは何考えてんだ!という怒りの話を延々と聞いていました。
確かに、Aさんを連れている間、明らかに足を悪くしているのに若い女の子たちは休憩席を譲ってくれなかったり、ぶつかっても何も言わない人たちだったり、私自身も酷い人が多いとは思っていましたが…
なんとなく、私にも言われているような気がして少し気分が悪くなりました。
実際お金だけはあげたくないと思っていましたけれど…
私は今いるあたりの道には詳しくなく、Aさんの案内のまま歩きました。
そして到着した先はマクドナルド。
えっ、まさかとおもいましたが、まさか。
入りました。
やはりどうしても時間を潰したいようでした。
二階でしたが丁度空席がありなんとか座らせてドリンクを購入。
AさんはコーラのLで、私はとりあえずアイスティーのSを注文。
お会計は私持ちです。
お金は返してくれないのか?とは思いつつも、さっき怒っていたようにまた怒り出すのかと思うと切り出せず結局私のおごりとなりました。
Aさんはジュースも手が痙攣してしまいうまく飲めないので時折飲ませてあげました。
時間を潰している間は、色々話をしました。
どこに住んでいるの?と聞かれましたが、
流石に家を言うのは怖くて適当に本来の家とは正反対側の駅名を言いました。
Aさん「すると、ここからだと〇×線か、それで、〇×駅で乗り換えだね?そこからは??」
私「(えっそれ以上聞くの?怖いし適当に言ったところだからわからないぞ…)へえ路線にお詳しいんですね」
Aさん「ははは、そこから、どういくの?」
私「(やだ怖い)まあそこらへんですよ!」

とりあえず誤魔化しました。そこでようやく話題を変えてくれましたが、後は相変わらず周りの人の愚痴。
まあ確かに心無い酷い人は多いし、苦労も多いでしょう…わかります。
困っている人にお金を恵まないのか?の発言に私のハートは持ちませんでした。

一緒に歩き回り、そのハンディキャップを背負った苦労も、周りの人たちの冷たさもわかりました。
痛感しました。
しかし、私にもやりたい事がある。
たまにしかない休み、今日を使ってやらなければならない事がある。
私は怖さと解放してほしさに5000円を手渡しました。すると
Aさん「5000円2枚でもいいよj
私「????」
Aさん「最高で1万円貰ったことがあります」
私「(誰か助けてくれ...私を今すぐ解放してくれ...)」

本当は2万円、財布に入っていました。
5000円2枚も出せなくはありません。
でも、絶対嫌でした。

これで全部です…と、嘘をついて7000円出そうとしたら1000円多く財布から出てきてしまい結局8000円手渡すことに…
本当に泣きそうでした…

そして、これからどうするかの話題に入ります。

まず、コンビニに向かいたいと。
喉が乾くので水筒の補充用に水が欲しい。
氷も欲しい。確かに暑いですよね。
何かあっても困りますし、私が出しても数100円。
わかります。もうかまいません。
ここで私の金銭感覚が狂ってきますが、次の話で私は少しキレかけます。

Aさん「スリーコインズに行きたいですJ
私「????」
Aさん「クッションとクッションカバーを買いたいです」
私「」

絶句でした。
8000円渡して、さらにたかるのかと。

私「スリーコインズに行くんですか?今から?」
Aさん「はい」
私「クッションと?クッションカバーを買いに?」
Aさん「はい」
私「これからxx駅に行くんですよね?」
Aさん「はい、これから行きますよ」

私「コンビニは?コンビニにも行くんですよね?氷と水を買いに」
Aさん「はい」
私「スリーコインズにも?今?行くんですか?」

ここで私の静かな怒りを察したのか少しAさんは慌て始めました。
「スリーコインズいきますよ、あちらでまた誰かに声をかければ買ってもらえると思うし、コンビニはあとで勝手に行きますよ!もう出ましょうか!」

会話する気力がそこから私の中で尽きてしまいました。
私以外の人にもこの人はたかる気なのかと。
マクドナルドを出て、私にはよくわからない土地なので案内はAさんに任せます。
到着した先はコンビニでした。
結局コンビニに<るのかと、もうここで全てが面倒になってしまった私。
しかし欲しかったものがなくて若干イライラするAさん。
結局2、3軒コンビニを周り氷と水を書りました。

水筒に補充も終わり、小銭を漁り始めるAさん。
おや、まさか、これはお金返してくれ…?と思い声をかけました。

私「あっ、お金ですか?-I
Aさん「はい」
私「(ああ、もしかしてようやく返してくれる?分かってくれたならそれでいいよもう)いいですよ、氷と水のお金くらい…」
Aさん「いえ、あと140円欲しいです」
私「」

わけがわからないとはこの事か。

ああもう!となりながら150円少しイラつきながら渡したらそれが伝わったのか否か、「いえ、お釣りが欲しいので50円だけでいいです」と100円返されました。
もう何を言っているのかよくわかりませんでしたがいいならいいよと50円の出費で終わりました。

そしてそのまま駅に向かいそうで向かわなかった。
そう、やはりここはスリーコインズ。
結局付き合いましたクッションとクッションカバー。
しかしお金はさっきあげた8000円と50円から出すようでしたが消費税で少し値段が変わり、欲しいお釣りがもらえない様子。
払いました消費税。10数円ですが。

ここでようやく駅に向かいました。
最終的に当初言っていた〇〇線とは全く違う□□線に乗るようで手前の別の線の改札でAさんと別れました。

本当に困っていたのか、それとも私の力バンからちらりと見えていたかもしれない○○線の定期を見て、たかろうと思ったのか。
真意はわかりませんが、人助けをするはずが散々な目にあいました。
私が冷たい人間なのかもしれません。
でも見返りを求めず、助けようと思い色々とお手伝いしました。
しかし、最終的にはお金と体力と休日を失い、愚痴を聞くたびに気持ちもしんどくなりました。
偏見にはなりますが、後半になるにつれ、お礼も言ってくれないことが増え、心もこもってないように感じてしまいました.。

何が正しいのか、わからなくなってしまいました。
そんな断れないタイプの私がした体験でしたが、他の人だったらどう対応するんでしょう….