クマとの不幸な事故を避けるために

梅雨が明け、いよいよ本格的な夏を迎えました。
街中では35度を超える猛暑日を報じるニュースが各地で見受けられています。
8月11日「山の日」を迎えるにあたって、夏山へ出かける人も増えていることでしょう。
車や電車など交通機関を使えば1時間ほどで山に行くことができます。
標高3000mの高さの山の温度は猛暑日でも17~8度と低く、体感温度はさらに2~3度低いので ひんやりとした涼しさを満喫することができるのです。
そして、山登りをする上で、決して忘れてはいけないのが山に住むクマの存在です。
山菜採りや夏の登山で山に入った方がクマと遭遇し、事故になるニュースが毎年報じられています。

なぜ人はクマに遭遇してしまうのでしょうか。
クマの食べ物について少しご紹介したいと思います。

クマの食性は植物性の強い雑食です。
春~初夏にかけてのクマは、フキやセリ・ミズバショウ、そして冬を越せなかったシカなどを食べます。
夏のクマの餌は主にアリやハチといった昆虫や、サワガニなどです。
地域によっては高山植物の実なども食べます。
秋のクマの餌は、主に森林に生えているミズナラなどのドングリ・ヤマブドウの実などです。
時期によって、またクマそれぞれによっても、クマの餌は変わります。
これらの生息するところは特に注意を払いましょう。

実のところ、クマは日本中どこにでもいて、出会うリスクをゼロにする事は難しいのです。

自分の身を守るには「出会わないための予防」と「出会ってしまった場合の対処」が重要です。

間違ったクマ対処法
死んだフリ→熊は死肉も食べます。
木に登れば大丈夫→熊も木に登れます。鋭い爪でガシガシ登ってきます。
熊に背を向けて猛ダッシュすれば逃げ切れる→とんでもない。クマは時速40kmで走れます。100m走9秒です。
川に身を隠すと気づかれない→クマは水を恐れないどころか泳ぎが得意です。

正しい対処法を知るために、Wildlife Service Japanには分かりやすい解説漫画が掲載されています。

どんな風にクマと遭ってしまうかというと・・・

では 万が一クマと出会ってしまったら・・・

クマとの不幸な事故を避けるために・・・
特定非営利活動法人Wildlife Service Japanより
http://www.npo-wsj.org/

知床財団ウェブサイト「ヒグマ対処法」
人身事故情報のとりまとめに関する報告書(日本クマネットワーク,2011)
鹿角市におけるツキノワグマによる人身事故調査報告書(日本クマネットワーク,2016)
熊!に出会った襲われた(つり人社書籍編集部 編,2016)

この漫画はSNSで話題となり、1万人以上がいいね・リツイートしました。(許可を得て紹介)
様々な意見や質問が飛び交い、漫画の作者かざりやさんが追記。

クマのニュースが報道される度に漠然と「怖い怖い」と大騒ぎするのではなく、きちんと対策を知ることで「もしも」のリスクを減らしたいですね。