オチが異なる1つのお話

朝日新聞に投稿されたディズニーでの心温まる話

素敵なエピソードですが、じつは最後の一行が削られています。ご本人はFacebookに全文を投稿していました。ネット上では「フルバージョンの方が好き」と話題になっています。

1カ月位して、「いつまでこれせなあかんのやろう?」「なんで俺だけこんなことせなあかんのやろ?」とネアカの関西人の私もさすがに落ち込みました。人間、仕事をしていて一番つらいのは、先が見えないことなんです。もう会社を辞めようと思いました。
でも、その駐車場にオリエンタルランドのオープニングスタッフとして働いていた不思議な女性がいたんです。彼女は、いつもバスを誘導しながらそのバスに向かって、笑顔で「こんにちは!ようこそ東京ディズニーランドへ!」と楽しそうに働いているのです。
ある日、私がその彼女に「せっかくディズニーで働いているのにミッキーやドナルドと一緒に働けないのは残念やね。」と言ったら、「いいえ、そんなことはないですよ。世界中からこの東京ディズニーランドに来られるゲストの方が、最初に出会うキャストが私なんですよ!こんな素敵な仕事は他には無いじゃないですか!」と笑顔で言うんです。なるほど、「物は考えようやな」と思いました。
だまされたつもりで、次の日からチケットを配るときに、私も気持ちを込めた笑顔で「こんにちは!」とやってみたんです。すると、お客さんが満面の笑みで「ご苦労様!」「ありがとう!」という反応。びっくりです!
自分の意識と行動を変えると、相手の反応も変わるということに気付きました。私は、この彼女の前向きな言葉と笑顔のおかげでJTBを1カ月で退職せずに済みました。
それから34年経った今も、その彼女は私が家に帰るといつも居ます。でも、今は笑顔では迎えてくれません。