マスコミが海老蔵のお願いを無視する理由

人の命に関わることです。よろしくお願いします。麻央本人の負担になるような撮影はやめてください。2016年6月10日

麻央のことに関しましては雑誌の方々、静かに見守ってください。よろしくお願いします。何度も何度も申し訳ございません。2016年6月17日

マスコミの方々もお察しください。改めてご報告させていただきますので、近隣の方々のご迷惑になるので、ひとまずおかえりくださいませ。2017年6月23日

麻央さん・海老蔵さん・お子さんの都合を無視した取材は、麻央さんが亡くなった後も続いた。なぜ、マスコミの迷惑な取材は止まらないのか?

降旗 学「海老蔵の取材自粛要請に週刊誌が応じない理由」ダイヤモンドオンラインより
海老蔵氏の気持ちは理解しているが、しかし、そこで“はい”と引き下がったら、雑誌メディアは存在意義を失う。と同時に、海老蔵氏はその自粛要請がご自身とメディアとの決別を意味していることを理解しているだろうか?

 取材を自粛もしくは切り上げる条件として、私たち現場の取材者は海老蔵氏にこんなことを申し出るだろう。であれば、今後はご子息の襲名・ご披露に関する取材および舞台・公演の宣伝を自粛させてもらいます、と。これは海老蔵氏だけでなく、すべての芸能人に言えることなのだ。婚約だ結婚だの慶事のときにはマスコミを呼んで幸せアピールに余念がない一方で別居だ離婚だ不倫だとスキャンダルのときは逃げるのはどうなのかと。

 私たちは芸能人や著名人の慶事を報じさせてもらう。おめでたい話は皆で分け合いたいという気持ちがあるからだ。その代わり、祝い事を報じたように、訃報のような不幸をはじめゴシップやスキャンダルも同様に追わせてもらう。それがフェアな報道だからだ。

 海老蔵氏の気持ちを理解したうえで繰り返すが、彼の自粛要請は、このフェアさ、暗黙の了解を反故にする申し出でもあるのだ。書く・書かれるという双方の立場はあっても、書く・書かせないという関係性はないからだ。そんな理不尽があるとすれば、それは言論を封殺する軍事政権国家か彼の大国か北のあの国くらいのものだ。

 取材される側を含め、この理屈がわからない人は芸能界やマスコミで働けないだろうし、それでもなお週刊誌をひどいと思う人は週刊誌を読まなければいいだけの話だ。ワイドショーをひどいと思ったらワイドショーを見なければいい。