ブラックボックス展のネタバレまとめ

誰かと手が触れた。その瞬間、手をぎゅっと握られて力強く抱き寄せられる。

顔をまさぐられて唇の場所を確認された上で、キスをされた。

硬い髭跡が顔に擦れて、男の人だと思った。

逃げようにも腰をぐいと引き寄せられていて離れられない。

そのまま片手で胸を揉まれた。髪を撫でられ、耳を舐められた。

ようやくの思いでその誰かの腕から脱出し、壁伝いに出口の方へ逃げた。

たったそれだけだった。

ブラックボックス=黒い箱そのままの意味。1000円を払い入場し、何も無い真っ暗の部屋に入れられるだけ。次の入場者が入って来る時に入る少量の光によって、ただの真っ暗い部屋に入れられたということに気づく。

ーークチコミーーーーーーーーーーーーーー
入ったら人が泣いたり笑ったり叫んだり謝ったり壁を叩いたり地団駄を踏んだり座り込んだりしていた。
・泣いたり→暗闇が怖い人等
・笑ったり→何も無いことに笑う、全ての意味を理解し笑う、編されたことに気付き笑う等
・叫んだり→暗闇が怖い、後から来る人を面白半分で驚かしている等
・謝ったり→部屋が真っ暗なため人とぶつかり、人とぶつかった際の謝罪
・壁を叩いたり地団駄を踏んだり→後から来る人を面白半分で驚かしている等
・座り込んだり→暗闇が怖い人等

②インターネットで検索をかけた『ブラックボックス展』の辻棲が合わない、人によって言っていることが全然違う。
→嘘の情報を伝えていいと書かれた紙を最後に受け取る。受け取った人たちが次々と嘘の情報をSNSなどのインターネット上にばら撤く、その情報に踊らされた人々が『ブラックボックス展』に足を運ぶ→→連鎖

③入った人達が言っていた「入る前は被害者入った後は加害者」という言葉。
→入る前はSNSなどのインターネット上にばら撤かれた嘘の情報に踊らされ入場することになるため”被害者”、出た後はインターネット上に嘘の情報をばら撤くため”加害者”

④私たちもなかのひとよの作品の一部。SNSなどのインターネット上の嘘の情報に踊らされ『ブラックボックス展』へ足を運ぶ。退出の際に嘘の情報を伝えて良いとの紙を渡され、大勢の人がTwitterやブログ等で嘘の情報を書き込む、この状況までもがなかのひとよの作品。

・なかのひとよから黒い服だと入れるかもしれないとの情報が出る。次の日多くの人が黒い服で行くも弾かれる→どのくらいの人間が情報を鵜呑みにするのか弄ばれている??
なかのひとよが未来人だという理由が少し分かったような気がした。頭が良すぎる…現代人の性質を理解し利用した壮大な社会実験であった。この真っ暗なただの箱に入るためだけにSNSなどのインターネット上にある情報を信じて来る人が3万人もいたのだというのだから。
おわり