失敗の割合を2倍にすればいい

ジェフ・オルソン『スライトエッジ』きこ書房より

《まずは行動することだ。力はあとからついてくる》(ラルフ・ワルド・エマーソン)

極めてシンプルであると同時に、とても力強い言葉である。

日々の生活の中で実際に活用できるのは、こういう種類の知恵だ。

ナイキの企業スローガン「行動あるのみ」も、ほぼ同じことをもっと少ない言葉で表現している。

《成功の法則は非常にシンプルだ…失敗の割合を2倍にすればいいのである》(IBM/トーマス・J・ワトソン)

失敗は疫病のように忌み嫌われている。

失敗というのは起こるものである。

だったら、選択肢の1つとして考えたほうがいい。

「失敗という選択肢はない」という哲学で人生を過ごせば、学ぶための良い機会をことごとく逸することになるだろう。

もしベーブ・ルースが「失敗という選択肢はない」という哲学に従って生きていたら、彼の偉業は達成されなかったことだろう。

なぜならベーブ・ルースはホームランの世界記録を樹立したけれど、三振の数もリーグ首位だったからだ。

エイブラハム・リンカーンはその生涯を通じて、驚くほど多くの落選と公職上の失敗を重ねた。

ばっとしない風貌のイリノイ州出身の弁護士にとって、失敗は選択肢にあるどころか、お手のものだったと言える。

そうでなければリンカーンが大統領まで上りつめることはなかっただろうし、今日のアメリカがどんな国になっていたかも分からない。

アメリカ合衆国という国そのものが存在するかどうかすら、怪しいものである。

また、トーマス・エジソンが「失敗という選択肢はない」という哲学を信条としていたなら、僕たちの今日の生活がどんなものになっているかを想像するのは困難だ。

電球が長時間灯り続けられるよう、安定したフィラメントの材料を探していたエジソンは、何千種類もの材料で実験を行ったが、ことごとく失敗した。

そのエジソンが有名な言葉を残している。

それは「私は失敗したのではない。うまくいかない1万通りの方法を発見しただけだ」というものだ。

成功した人々というのは、失敗を重ねて頂上に辿り着いたのである。

http://ameblo.jp/hiroo117/より
スライト・エッジとは「わずかな違い」という意味。

人は、ほんの「わずかな違い」で人生の行く末が決まってしまうことがある。

それは、「習慣」だったり、「行動」だったり、「メンター」だったり、「考え方」だったりする。

「失敗の割合を2倍にすればいい」

失敗の割合を2倍にするには、行動を2倍以上増やさなければならない。

つまり、「まずは行動することだ。力はあとからついてくる」という教訓の通りだ。

失敗を恐れず、行動しチャレンジし続けたい。