この子は病気ではありません、ダンサーですよ

・マンツーマンの環境で動きながら授業をする。
・苦手分野は得意な物に置き換える。(色付きの算盤やリズムなどに変換して覚える方法)
・パニックを起こしたら人のいない所に連れて行く、落ち着くまで何も言わない。
・得意分野をとことん褒めて伸ばす。
・苦手なものは、出来ないんじゃなく貴方には苦手な物だから人にお願いしましよう、と促していく。

こんな感じでしょうか…自身も過去に自閉症スペクトラムの生徒を担当した事があるのですが、子どもの間はマンツーマンで指導するしか無いように思います。

ADHDの脳は、ブラウザをポンポン飛ノぶような感覚で移り変わってしまうので、どうしても興味あるものに飛びついてしまいます。(それに合わせて、体も勝手に動きます)

本来人の脳と体は連結しているため、古代口ーマでは歩きながら話し合いをする事が一般的であり、むしろ座って授業する方が非効率なんです。

なので、体を動かして授業を受けさせるのが人間にはベストであり、ADHDの理想でもあります。

足踏みさせて朗読させたり、踊りながら英語を覚えたり、全身を使った授業だと集中力が増していきます。(海外では自転車の漕ぐ部分を椅子に付けたADHD向けの椅子があるようです)

また、パニックを起こした時のADHDの感覚なのですが、本人は理性で一生懸命抑えようとしています。

ただ、癇癪(かんしゃく)虫が普通の子より五匹くらい多いため、これを一匹づつ押さえ込もうと大変な労力がかかっています。

パニック中に怒られた記憶は全て残っていて、後で恥ずかしさや出来ない自分の不甲斐なさに落ち込んでしまうのです。(大人になるまで繰り返すと思います)

正直、発達障害は他の子どもがいる環境で同じ様に教えるのは、とても難しいと思います。(勉強自体に興味がある子の場合は人の3倍くらいこなす子も稀にいますが)

海外の教育熱心な場所ですと、やはり得意分野を鍛えるのケースが多い様に見受けられます。

余談ですが、キャッツのトップスダンサーは幼少期ADHDが原因で検査(当時は病名なかったので精神病扱いでした)に連れて行かれ、ドクターから『この子は病気ではありません、ダンサーですよ』と、応えられたのをきっかけにダンスを習い始めたエピソードがあります。

日本は少子化で先生があまるかもと言われる割に、一対多数で個人への教育が手薄なため、こういった広い視野で子どもたちを育てられる本来の意味のゆとり教育が行われればなぁと常々思います。