人間関係の技術こそが成功と幸福を招く

レス・ギブリン『人望が集まる人の考え方』ディカヴァーより

人はみな人生でふたつのものを手に入れたいと思っている。

それは成功と幸福である。

もちろん人はみな違うから、成功と幸福の意味は千差万別だ。

しかし、自分が求める成功と幸福を手に入れたいなら、ぜひとも学んでおかなければならないことがある。

地位や身分に関係なく、それはまったく同じだ。

すなわち、成功と幸福をもたらす最大の要素は、人間関係の技術である。

人間関係の技術をしっかりマスターすれば、成功への道のりの約85%と幸福への道のりの約99%の地点に到達することができる。

これは多くの科学的研究で証明されている。

大切なのは、他人とうまくやっていきながら、満足感を得ると同時に相手の自尊心を満たす方法を見つけることである。

人間関係の極意とは、お互いの自尊心を満たすようなやり方で相手とかかわることだ。

これこそが人とかかわって本当の成功と幸福を手に入れる唯一の方法である。

カーネギー工科大学は1万人の工場労働者を綿密に調査し、成功の15%は仕事のスキルによるもので、85%は性格的な要因、とくに他人とうまくかかわる能力によるものだと結論づけた。

また、解雇された数千人の男女に関するハーバード大学の研究では、仕事の失敗で失業した人より人間関係の失敗で失業した人のほうが2倍多いことがわかった。

だが、著名な心理学者のアルバート・ウィンガム博士によると、その割合はもっと高いという。

1年間で失業した4000人の労働者の実態を調べたところ、仕事ができないから失業したのは全体の1割にすぎず、残りの9割は他人とうまくかかわることができないから失業したことがわかったのだ。

周囲を見渡してみよう。

あなたが知っている中で最も成功しているのは、高度な頭脳と専門技術を持った人たちだろうか?

少し考えてみれば、最も成功していて幸福にあふれているのは、人間関係の技術にたけた人たちだとわかるはずだ。

実際問題として、他人とうまくかかわる以外に充実した人生を送る方法はない。

他人とうまくかかわらずに成功と幸福を手に入れることは不可能なのだ。

医者、弁護士、セールスマンとして最も成功している人たちが、最も高度な専門技術を持っているとはかぎらない。

それと同様に、販売成績が最もいいセールスレディーが最も聡明だとはかぎらないし、最も幸福な夫婦が最も美男美女だともかぎらない。

どの分野であれ成功しているのは、人とのかかわり方の秘訣を心得ている人である。

http://ameblo.jp/hiroo117/より
我々がこの世に生まれてきた大きな目的のひとつは、人間関係を学ぶため。

仕事でも、家庭でも、学校や所属する組織でも、すべてに人間関係は存在するからだ。

だからこそ、我々は何よりも先に、人間関係の技術を学ぶ必要がある。

どんなにすばらしい技術を持っていようが、頭がよかろうが、知識があろうが、美人であろうが、人間関係がヘタだったらそれは宝の持ちぐされ。

人間関係をよくする最も大事なことが、「相手の自己重要感」を満たすこと。

「自己重要感」とは、「自分は価値ある存在である」「自分は特別で重要な存在である」「人から大切にされている」そして、「人から尊敬されている」というようなことを実感すること。

自己重要感が満たされないと、「自分の居場所はここにはない」と疎外感を感じる。

人間関係の技術を磨きたい。