直木賞に恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」

直木賞の受賞が決まった恩田陸さんは、宮城県出身の52歳。
大学を卒業後、生命保険会社などに勤めながら執筆活動を始め、平成4年に「六番目の小夜子」でデビューしました。本屋大賞を受賞した「夜のピクニック」などの青春小説や、直木賞の候補になった「ユージニア」のようなミステリー小説など、多彩なジャンルの作品を手がける人気作家として知られ、直木賞は6回目の候補での受賞となりました。

受賞作の「蜜蜂と遠雷」は、日本の地方都市で開かれる国際ピアノコンクールを舞台に、さまざまな経歴を持つ若者たちが予選や本選に挑む青春小説です。登場人物たちが演奏や人との出会いを通して自分が追い求める音楽とはどういうものなのかを感じ取っていく様子が、人物の視点を次々と変えながらみずみずしい筆づかいで描かれています。