医学博士 築山節『頭の働きが最高によくなる本』三笠書房より
年を取るにつれ、「記憶力の衰え」が気になっている人もいるでしょう。
しかし、条件さえ整えば、脳の機能は年齢に関係なく、いつまでも維持することができます。
記憶力を維持し、さらに強化するための方法をご紹介したいと思います。
1.繰り返し「声に出して言う」
2.ノートに記録する
この2つの記憶強化法を取っています。
脳は、コンピュータのように、入力すれば情報が保存されるわけではありません。
「入力しても忘れる」のが、私たち人間です。
極端なことを言えば、「見たり、聞いたリするだけでは、使える記憶とはならない」ということです。
その忘れっぽい脳に記憶させるためには、次の手順が必要になります。
意識して脳に情報を「入力する」→「解釈する」→「出力する」
基本的に、脳は見た情報をとりあえずはすべて記憶するようにできています。
しかし、その情報は、思い出したいときにすぐに取り出せる記憶ではありません。
つまり、「使えない記憶」だということです。
ですから、意識的に脳に情報を入力する必要があります。
私たちはわかっていないことを、言葉にすることはできません。
逆に言えば、脳の中で処理され、理解されたものだけが、声に出して言えるということです。
ですから、「繰り返し声に出して言う」ことは、脳に意識的に情報を入力する意味できわめて大切だということです。
考えてみてください。
大好きな歌であったとしても、しばらく歌わないでいると、歌詞の一部を思い出せないことがあるでしょう?
繰り返し声に出して言うことで、初めて脳から出力できる情報となるのです。
また、脳に意識的に情報を入力するコツは、「誰かに伝える」といったように、出力を前提として記憶することです。
たとえば、取引先との打ち合わせ内容を上司に報告しなければならないとしたら、嫌でも内容を記憶できるのではありませんか?
そうしたことを意識的に行えばいいのです。
http://ameblo.jp/hiroo117/より
聞いてきたことや見てきたことを、声に出してアウトプットするような仕掛けはいくつかある。
たとえば、「家族や友人に話す」、「上司に報告する」、「朝礼で話す」、「勉強会の場で話す」、「講演する」等々。
ノートに記録するということにおいても、記録(インプット)を重要視しがちだが、実は大事なのはアウトプット。
読んだ本を、「定期的にメルマガで発信する」、「本にして発表する」、といったアウトプットを前提に考えると記録の仕方も自ずと変わってくる。
アウトプットを前提にするとインプットの質が高まる。
それは、
本を読むなら、ブログを書くつもりで。
講演を聞いたら、それを社内や社外で発表したりプレゼンするつもりで。
海外にしろ国内にしろ、視察に行くなら、レポートで発表するつもりで。
「記憶力の強化法」
繰り返し声に出して言い、何事も記録することを厭(いと)わない人でありたい。