仏教の高僧に「信念とは何ですか?」と質問を投げたことがある
そのとき、こんなことを教えてもらった
信念いうのは『今の心を信じる』と書くやろ
誰がこう言ってた、世の中の正解がこうや、前に自分がこう言うてしもうたから、というのではなく、あんたの今の心にある本心を信じて、それを貫くことや
大切なのは『今』やで
我々には『今』しかないねんからな
それが合っとる、合っとらんかはどうでもええれん
あんたが、『これが正しい!』いう道を選んだらええ
もちろん、『間違ってるけど…』と思いながら、本心に逆らって違う道に行ったら、道を外れてまうからそりゃあかんで
あんたが本心から正しいと思った心は『仏心』言うねん
仏さんの心や
あんたたちがおる娑婆の言葉でいうたら『良心』や
その心に従うねん
世の中のうまくいっとる社長たち見てみぃ
朝、社員さんに朝礼で言うたことが、夕にはもう変わっとる
社員たちからしたら、そりゃあたまらんで
これを『朝令暮改』言うねんけどな、それでもうまくいくねんから矛盾しとるわな
でもな、ええか
言うとることが変わっとるだけやで
彼らは今、『これがそうやぁ!』思うたら、誰に何を言われようが、自分の今の心を信じることからは、一切ブレてへんねん
ブレてるようで、ブレてない
わかるか?
よおっと考えて『これやるでえ!』言うて号令かけたら
『あれ?何かちゃうな?』って思うことはあんたもあるやろ
それが本心やねん
その声に、言うてしもうたからといって、耳を閉ざしとったらあかんねん
『何がちゃうんやろ?』言うて、よおっと考えるわ
考えるだけじゃわからんから、あらゆる情報を集めるねん
そうすると『なんかちゃう』の正体が現れよる
そしたら、もう方向転換や
『すまんかった!こっちや!行くでえ!』となるねん
そのサイクルが早いから、うまくいく経営者はうまくいくねん
『言うてもうたぁ、どないしよう、今さら変えたらこないなこと言われるかなぁ、でも、こっちなんねんけどなあ……』言うて、愚図愚図しよるのは、そりゃ経営者には向いとらんわ
配慮はいるけど、遠慮はいらんのや
お釈迦さんも『諸行無常』言うてな、この世のすべてに変わらんもんは一瞬たりともないでぇ言うてんねん
その中で変わらんもんは何か言うたら、あんたの今の心を信じ続けるいうこっちゃ
それが『信念』や
間違っとったら、ちゃんと仏さんが人を送って道を正してくれよるわ
もしくは、あんたがその道をこれ以上進めんように邪魔してな、方向転換するしかのうなるよ
その仏さんのメッセージに、気づけるかどうかはあんた次第や
そのたびに、あんたの今の心に問わなあかん
『この道でほんまにええか?』言うてな
『合っとる』言うなら、突き進んだらええ
でも、あんたの心が『違う』言うたら、思い切って変えなあかん
今、今、今、今の本心を信じて貫いていくことが信念やで
そうやって、あんたの信念に従って生きていくとな、ふと振り返ったときに、あんたの後ろに道ができてんねん
その道はあんたが今立っとる足下を通って、スーッとこれから歩んでいく道につながっとる
そのときにな『有り難いなぁ』いう感謝の心が湧いてくる
この感謝する心が大事やねん
人生は決断の連続や
誰も責任は取ってくれへんで
仏さんは、あんたの外をなんぼ探してもおらへんで
仏さんは内や。あんたの心の中におるねん
本心やで。仏心やで。良心やで
あんたの内にも仏さんはちゃんとおるから、あんたの今の心を信じなさいよ