あだ名禁止云々の話なんだが、「最初に自分で自分のあだ名を決めるという学校もある」と聞いて、最初は「それはそれで痛々しい話やなw」と思ったのだが、いわゆる「キラキラネームを着けられ、本名で呼ばれたくない」子どもが増えていると知って、時に物事は予想以上に深くて暗いことを再確認する。 pic.twitter.com/fY60jHa7QK
— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 18, 2022
「あだ名は禁止」
「名前で呼ぼう」
「でも本名(親が付けた名前)はキツイ」
と、これらの条件をクリアするいい方法があった。
「字(あざな)」を復活させようw— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 18, 2022
字ってのはまぁ、自分、もしくは後援者が着けてくれる「社会的に名乗る一般名称」的なもので、本来狭義の「名」は、親や主君しか呼んではならないとされていたってのは、よく知られたうんちく。
なので、例えば皇族の方々など、その名を呼ぶだけで、相手への罵りとなる。— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 18, 2022
本邦では明治になるまで使われており、他にも「氏(生まれた一族名)」や「姓(地位を表す)」、その上で「名字(出身の家名)」「諱(名前、目上の者以外呼ぶのは無礼となる)」んで「字(一般的に名乗る名前、通りな)」が混在していたというな。
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「氏素性もわからぬ者」なんてのは、「どこの生まれの部族かもわからぬ者」的な意味合いもあったのだろうと。逆に言えば、氏がある者は、相応の家の出身者、高い社会的地位を持つ者ってことでもあったのかと。
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ただまぁこれらを全部まとめていると事務処理だけでとてつもない手間なので、「今後は名字と名前のみ!」と切り分けられた・・・から、実は二世紀も経ってないので、「字」があったことで防がれていた問題が噴出していると言えるのかもね。
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まぁここらへんの名前の変遷と複雑化って、その個人がどれだけの社会単位で生きているかの証明でもあったんだろうな。例えば、家族内での識別なら、顔もわかってんだから名前だけでいい。
太郎・次郎・三郎でいい。
例えはアレだが、ペットの名前と同じよ。— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 18, 2022
だがこれがある程度の大きな村とか町単位になると、「太郎」が増える。「どこの太郎だよ! 太郎だけで三人いるよ!」と言われる。
なので、「坂の上にある家の太郎です」と答える。
これが縮まり、「坂本太郎」となる。— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 18, 2022
さらに社会が拡大し、万単位で人が集まる都市が構成されると、「坂本太郎」も増える。
なので、「山の上の村から来た坂本太郎です」となる。
この「山の上の村」が出身氏族となり、「山上氏の坂本太郎」となる。— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 18, 2022
さらにこれが国単位となると、山上氏の中でも区別が必要になる。「なんの山上氏?」かを答えなければならなくなる。そこで「都の門番を任せられていた山上氏です」というようになる。
山上右衛門坂本太郎となる。
※右衛門は門の警備を行う官庁の名前。— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 18, 2022
さらにこれが元になって、山上氏の山上右衛門家が成り立ち、その坂本家が続くと、太郎は所詮は「その家の長男」を意味する「家庭内の名称」なので、「公的社会に名乗る名称」が必要となる。そこで成人や、もしくは坂本家の社会的責任を担うようになった時に字を名乗る。
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その字は「社会的立ち位置」を表す名前になるので、同じように一族代々使われてきた漢字と、「上の人」から一字もらうことで、「代々続いた家であり、高名な○○さんの関係者です」という証明としての「名前」になる。
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おじいさんが「恒夫」で、お父さんが「恒和」だったとして、上司が「良彦」だったら、それぞれからもらって「恒彦」になる。
かくして、山上右衛門坂本太郎恒彦になる。— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 18, 2022
いや違った。この場合、「恒彦」は「太郎」の部分に変わるわけで、字はまた別の経緯でつける。「一族氏族ではなく個人の名称」としてつけると考える。
つまり、「代々都の門番を行ってきた山上氏に属する坂本家の中の誰?」に答えないといけない。— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 18, 2022
この場合、官位などが用いられる。「代々ではなく、その人物が当代で得た敬称」となる。氏とややかぶるが、だからこそここたへんは段々自称になる。
~介とか、~進とかそれで、要は「その官庁の課長」的な意味合い。必殺仕事人の主人公「中村主水」の「主水」は、本来は「水係」の意味。— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 18, 2022
それを使うとしたら「山上右衛門坂本主水之介恒彦」が最終的な名称になるのか。
もしくは「山上右衛門坂本主水之介太郎恒彦」となる。— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 18, 2022
で、めんどくせぇんで、一回ズバッと切って、「坂本恒彦」で通すことにしたのが、近代戸籍ということかw
— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 18, 2022
でも実はこれも難しい話ではなく、現代で言うならば、
「東京都練馬区から来ました。積水ハウスの東京北支店でキッチンのリフォームの営業部署の係長補佐をしています。坂本恒彦と申します」を、全部名前で表現しているようなモンなんだよな。— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 18, 2022
『正義(ジャスティス)』→『まさよし』読み
みたいに漢字はそのままで読み方を変えればなんとか……
という名前って意外と多いんだね— ヒッキー@雨塚酷土 (@shouei2525) June 18, 2022
転校生が初日に「おれ岩下やからイワシって呼んでね」と言ってたのに、数ヶ月後の終礼で「みんながおれのことをイワシって呼ぶ」と涙ながらに訴えて、全員が「ポカーン」となったことならあります。
男子生徒たち「お前自分でイワシって呼べ言うたやんけ」
先生「うーん……」
日直「他にないですか」— 北大路真彦 (@aquaberrymarine) June 18, 2022
「DQN元服」というのを定めて成人の時に社会性の高い名前を追加すればいいと考えている。
キラキラ部分は「幼名」的扱いになる。— rexx (@rexx37987523) June 18, 2022
昭和の頃は寺の坊さんが、それなりにカッコいいありがたい名前を考えてくれた。仏教の背景があるからそれなりに揃いがいい。
今は外部の知恵を借りられなくなって、乏しいアイデアの中で同じことをやろうとするとキテレツな名前が量産されることになる。— tanaka hideki (@md_tanaka) June 18, 2022