「めちゃくちゃ怒ってるけど冷静に苦情書く」のお手本のような文章で、読んでいて正直興奮を隠し切れない(画像そのものはまだ見られてない)
すごいなこれ。風刺漫画のあり方について https://t.co/uIjM3j8tBg
— 石林グミ?? (@__stein) June 8, 2021
6月5日毎日新聞朝刊の「経世済民術」という風刺漫画のコーナーに「エリック・カールさんを偲んで はらぺこIOC 食べまくる物語」と題してはらぺこあおむしに擬したバッハ会長以下IOCメンバーの似顔絵が掲げられました。「放映権」というリンゴをむさぼっている図です。
風刺の意図は明らかで、その意見については表現の自由の点から異議を申し立てる筋合いではありませんが、多くの子どもたちに愛されている絵本『はらぺこあおむし』の出版元として強い違和感を感じざるを得ませんでした。
『はらぺこあおむし』の楽しさは、あおむしのどこまでも健康的な食欲と、それに共感する子どもたち自身の「食べたい、成長したい」という欲求にあると思っています。金銭的な利権への欲望を風刺するにはまったく不適当と言わざるを得ません。
作者は多分ニュースでカールさん逝去の報を知り、「偲ぶ」という言い方をしていますが、おそらく絵本そのものを読んでいないのでしょう。もし読んだうえでこの風刺をあえて描こうとしたのだとしたら、満腹の末に美しい蝶に変身する結末をどのように考えられたのでしょうか。
風刺は引用する作品全体の意味を理解したうえでこそ力をもつのだと思います。今回の風刺漫画は作者と紙面に載せた編集者双方の不勉強、センスの無さを露呈したものでした。繰り返しますが、出版に携わるものとして、表現の自由、風刺画の重要さを信じるがゆえにこうしたお粗末さを本当に残念に思います。日本を代表する新聞の一つとしての猛省を求めたいと思います。
(社長 今村正樹)
「センス」って数値化できないものだし批判に使う言葉として必ずしも適切ではないと思ってるが、版元としては非常に真っ当な声明に感じる。
その一方、私はこの文章で「はらぺこあおむし」解釈の「公式解」を提示されてしまい落胆している。
そ、そういう話だったのか!— 石林グミ?? (@__stein) June 8, 2021
息子がはらぺこあおむしをどう捉えてるのか知らんが(楽しく読めればよくて、特に聞く必要はない)私個人としては、成長して蝶になるってオチより、途中の「食い過ぎでおなかが痛い顔」が1番印象的
— 石林グミ?? (@__stein) June 8, 2021
放映権貪りすぎてお腹痛くしちゃって、でもその後自分たちだけ美しい蝶になるならアリ……だったのか?
いずれにせよ「偲ぶ」には不適切だろ、時期が重なった有名トピックだからって一緒に使ってんじゃねーよ感
— 石林グミ?? (@__stein) June 8, 2021
でも風刺漫画ってそういう下品なとこもあるよね……でも許さない。ていうのは版元として真っ当だと思う。
例の初版印刷の経緯とか考えると特別な絵本だろうし、まあ、はらぺこあおむしは侵されざるべき聖域でアンセム感ある(アンセムの使い方がおかしい
うちにあるのは1981年3月22刷 pic.twitter.com/rwGKmFUfcK
— 石林グミ?? (@__stein) June 8, 2021
批判のためには仕方ないが「読み方」を「公式」が「提示」しちゃアカンやろと。
でもこれ対象年齢の子供読まないから全然アリだな。
はらぺこあおむしを「守る」ため、理知的な大人が弁舌でボコボコに場外乱闘する様子がうかがえて愛を感じる。いや、乱闘ってほど応酬始まってないが。
— 石林グミ?? (@__stein) June 8, 2021
「今回の風刺漫画は作者と紙面に載せた編集者双方の不勉強、センスの無さを露呈したものでした。繰り返しますが、出版に携わるものとして、表現の自由、風刺画の重要さを信じるがゆえにこうしたお粗末さを本当に残念に思います。日本を代表する新聞の一つとしての猛省を求めたいと思います。」
— 石林グミ?? (@__stein) June 8, 2021
死者や作品に対する冒涜とは一切言わずに、「作者と編集の不勉強とセンスの無さ」を指摘し、表現の自由はあくまで尊重する姿勢も提示し……なんという名文なんだ!!
とはいえこれ言われたらほんと泣いちゃうし、ぐうの音も出ない。
— 石林グミ?? (@__stein) June 8, 2021
なんかプチバズしてきたな。
あとこの文章、冗長じゃないのもほんと素晴らしいよね。文字数カウンターで調べたら640字だって。
最近友達と「3万字インタビューって昔はスッゲ?って思ってたけど今になって考えると編集の怠慢だよね」って話してたから余計に感動する。
極限まで削ぎ落とした美がある
— 石林グミ?? (@__stein) June 8, 2021
画像貼らずに文だけで説明してるから著作権とか引用の要件満たせるかとか一切気にしなくていい上に「風刺として文句言えるもんでないが版元としてどうかと思った」という、「お気持ちの問題」であることさえ自覚、明記している。
はあ?、インターネット上での喧嘩、うますぎでは????— 石林グミ?? (@__stein) June 8, 2021
いや、これから喧嘩になるのか分からんけど。
これ毎日新聞もきちんとお返事するのかな??— 石林グミ?? (@__stein) June 8, 2021
そういえば。
はらぺこあおむしは版によって細部がちょこちょこ違うらしいので、キミもおうちのはらぺこあおむしと見比べてみてね。
うちの1981年3月22刷はらぺこあおむしのおなかが痛い顔はこれだょ!
(引用の要件満たしてると思うから許してください) pic.twitter.com/W4Vscy0Fya
— 石林グミ?? (@__stein) June 9, 2021
あと、我が家は毎日新聞は読んでないけど、毎日小学生新聞は毎日すげー面白いよ https://t.co/Za1QZ5Z5xQ
— 石林グミ?? (@__stein) June 9, 2021
風刺は99%の揶揄と、1%の愛で成立するデリケートなジャンルです。1%の愛はなぜ必要なのかというと、まさにこういった配慮に欠けた表現を抑える歯止めになるからです。風刺に1%の愛を入れるのすらケチり出すと、それは敵を貶めるためなら手段を選ばない、世間の良識から外れたプロパガンダに堕落します
— Tar Sack (@tar_sack) June 8, 2021
当該風刺漫画がこれなんだけど、確かに版元がブチ切れたくなるのもわかる。
風刺漫画のあり方について | 偕成社 | 児童書出版社 https://t.co/KA1HqWoq6Jhttps://t.co/KA1HqWoq6J pic.twitter.com/Z95LwtCl00
— ワイバーン (@wyvern_from8sq) June 9, 2021
風刺の内容はともかく、致命的にセンスとリスペクトがない。
— ワイバーン (@wyvern_from8sq) June 9, 2021
横から失礼します。
個人的に風刺画は社会性があり、どこかにクスリとくるユーモアがあるけど不快な感じは無いとと思ってます。
手塚治虫先生の風刺画を見習って欲しいかと pic.twitter.com/mcMeHjQiRN— ベ・ホイミ (@olgamaster) June 9, 2021
批判するのは勝手にやってれば良いが他所の著作物を捻じ曲げるのは筋が違うって話。
IOCとはらぺこあおむしの作者は別人って事を忘れないで欲しい。
エリックカールさんや出版社からしたらとんでもない迷惑って事よ。
— 烏頭 (@jean_0408) June 9, 2021
はらぺこあおむし出版にはこういう経緯があります。
出版社があって初めて絵本が出来上がるわけで…
偕成社は相当な作品への愛と作者への敬意を持っているでしょう。
それをお前らが書いたわけでもないんだから怒るなよって…横暴にも程があると思いますよ。— おにく (@ngngsaw) June 9, 2021
そもそも「故人を偲んで風刺画を描く」ってなんなんだ…ひっそりと思い出に浸っててくれよ頼むから
— ふーか (@fuka177) June 9, 2021
偲んでるんじゃなくて、「かこつけてる」だけなんだよな。エリック・カールさんとはらぺこあおむしに失礼よ…
— ふーか (@fuka177) June 9, 2021