発熱外来の嘆き事例その(7)
※患者さんのご年齢及び職業など、医学上の本質には差し障りのない部分で加工を加えております。
——————
当院外来に50代前半の会社役員の男性から電話がかかってきた。PCR検査で陽性なのだが、どうしていいかわからないので、相談したいとのこと。— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
発熱外来にやってきた患者さんからお話を聞いた。
1月24日のお昼に38度の発熱。
1月25日に新宿駅付近の自費PCRができるところにいってPCRを行った。熱は下がったようなので(図っていない)夜は取引先と、中華レストランで会合を行っている。
1月26日にPCR反応陽性の通知が来た。— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
しかし、何かの間違いだろうと思って、26日の夜に別の取引先の社員数名と寿司屋に行って会合。その日の夜に37.5度。
1月27日に東京駅の自費PCRセンターに行ってPCRを行った。その日のお昼に別の会社の社員と商談。
1月28日にはすっかり熱が下がったのでお昼に妻とイタリアンでランチ。— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
1月28日の午後に2度目のPCR陽性の通知。しかし熱が下がったので、そのまま家に帰った。
1月29日の夜に実家の母が用事があるというので実家に行き、夕食をともにした。
1月30日熱はなかったので、妻、娘とショッピングに出かけてランチをした。
1月31日昼に38度の発熱。— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
2月1日に保健所に電話して相談すると「コロナの届出は医師が行わなればならず、患者さんからの直接の陽性のお申し出は対応できないので、病院を受診するように」との指示があり、その後当院へ電話をしてきた。
— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
発熱外来での体温は37.2度。咳や味覚嗅覚障害はない。当院で改めて抗原検査、インフルエンザ、PCRのルーティン3点セットを実施。(これは自費PCRがメール通知のみであり、正確な確認が取れないため、再度確認作業を行うしかなかった)
— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
40分でコロナ抗原検査の結果は出ます?とお伝えしたのだが、試薬を投入してすぐに、累々と浮き上がってくる陽性ライン。
間違いありませんね。発症からすでにday8ですが、まだ相当にウイルスの量が多いと思われます。CTを撮っておきましょう。— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
CTが出来上がってみると、マリモは癒合して巨大マリモ崩れが幾つか出来上がっておりました。
幸い、ベッドが空いておりますので、ちょっと入院させましょう。day8なのでこれから重症化する可能性も〇ではありませんね。特にday6,7あたりで消えていたはずの熱が再び出てくる時はちょっと要注意です。— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
残念ながら、この人のカルテは、私が詳細に会食歴を書きすぎたせいで、医局の症例検討会の時にも、ドクターたちから
「ハァアアア???」
「有症状なのに野良PCRっていうだけでもどうかしてるのに、何だよこの会食歴!?」
というお声をたくさん頂戴いたしました。(_ _)— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
保健所には情報は共有しておりますが、これだけの会食歴があるため、膨大な人数の濃厚接触者が発生したのではないかと推定されました。調査は私どもの仕事じゃないのですが・・・
— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
今一度みなさまにお願いしたいです。
『有症状者は絶対に自費PCRに行かないでください。
あれはベンチャー企業です。医師がいない施設だったりするとやりっぱなしで放置されます!有症状者は自費PCRにはいかず、都道府県の発熱相談センターに指示をもらって、最寄りの発熱外来へお越しください!』— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
自費PCRの施設が都内にできてから、毎週のように(会食歴とかはここまではひどくはないけど)行くあてのない野良PCR陽性者からの相談電話があります。
「どうしたらいいか」
「保健所には患者さんから直接陽性の連絡をもらってもどうにもできない」
時間が経てば経つほど、周りにばら撒きます。— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
自費PCRだと、やりっぱなしで、「患者さんが自ら連絡してくればご相談には乗りますヨ」程度の対応だけホームページに書いてあるところが大半です。しかし患者さんからお話を聞くと、その自費センターに電話がそもそもつながらないとか、webやメールでしかコンタクトが取れないとか、多いようです。
— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
東京都発熱相談センター:03-5320-4592
24時間(土日祝を含む毎日)各都道府県に発熱相談センターがあります。ここの役目は「その患者さんの住所から、最寄りの発熱センターの所在をご紹介する役目」です。
— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
ここで教えていただいた最寄りの発熱外来へ受診に行くわけです。できるだけ最寄りの医療機関を指定する理由は、前にも書いたけど、PCR検査待ちの間は、原則交通機関やタクシーなどが乗れないためです。家の近くじゃないとまずい、という考えからなのです。
— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
自分の家の最寄りに、明らかにそこはコロナ病棟がある、発熱外来をやってそう、という確信が持てる医療機関があり、そこの診察券を持っている場合はさらにラッキーです!発熱相談センターを経由せずに、そこの病院に電話し、発熱外来がありますか?いつなら行ってもいいですか?と聞いてみましょう。
— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
発熱外来は夜中は稼働していません。(PCRが夜中は集荷できない場合がほとんどだから受付してないのです)ですので、症状があり、受診を希望する場合は、朝イチ9時にその病院に電話して、発熱外来はありますか?あるなら受診をしたい、いつなら行けますか?と伝えて指示を仰いでください。
— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
病院によって発熱外来を設けてないところもあります。ですので、まずは発熱相談センターに聞いていただき、最寄りで発熱外来をやってる病院を教えてもらうのが良いでしょう。
その後、その病院に電話し(平日朝イチに電話が良い)、受診に行ける時間帯などを聞いてください。— sguardo_0517 (@concert_1750) February 10, 2021
美容外科とかが出生前診断したり、どこぞの会社がコロナのPCR勝手に始めたり、もっと行政側が素早く止めに入らないと無駄な医療の逼迫が起きてますね……自分はかからないという絶対信者ヤバい。
— nyaoooooon (@nyaoooooon11) February 10, 2021