嫁さんがいまだに衝撃だった、というエピソード。
息子が赤ん坊のころ、嫁さんに世話を頼まれた。ミルクを飲ませ、ゲップさせ、寝転ばせておいた。すると、赤ん坊が泣き出した。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
必要項目のチェックを始めた。さっきミルクを飲ませたばかりだから腹は減っていない。ゲップもさせた。オムツは、濡れてない。熱は、ない。手先足先がポカポカ。あ、これ眠いんだな。眠りに陥る前のむずかりか。じゃあ泣き疲れて眠るまで放っておこう。
赤ん坊を視野におさめながら、本を読み続けた。— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
すると、嫁さんが部屋に入ってきて「赤ちゃんが泣いてるのに何でほったらかすの!」私は必要なチェックをし、健康に問題なく、危険もないことを確認したうえで、「泣くのは肺を鍛えるというし、ほっとこうと判断した」と答えた。
嫁さんはこのことが、とても衝撃的だったという。— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
嫁さんがのちに解説してくれたところによると、嫁さんは赤ん坊と一緒にいるとき、より快適に(more confortable)を目指すのだという。赤ちゃんが泣いたら抱き上げ、できるだけ気持ちよく眠りに就けるように、というように。起きていたら起きていたで、楽しませようと努力するのだという。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
ところが私は、「泣きたいことだってあるだろう、泣き疲れて眠った方が深く眠れて気持ちよかろう、大声で泣けば肺活量も鍛えられてなおよかろう」と考え、健康に問題がなく、危険がないことを確認する最低限のことをやったらほっとくやり方。これが嫁さんには衝撃。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
嫁さんが私に「赤ん坊の面倒を見てね」と言ったのは、「赤ん坊に最大限のサービスをしてね」というつもりだったという。他方、私は、「健康で危険がないなら、あとはお前も好きにしていいぞ」と、赤ん坊に最低限の安全性を確保するだけの世話。考え方が全然違っていた。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
二人でそのことを話し合い、互いに「面白い」となった。嫁さんは、「そうか、男の人、と一般化しちゃいけないかもしれないけれど、「より快適に」を子どもに対して目指さない世話って形をとるのか、そしてそうした形がこの世にあり得たのか」と衝撃を受けていた。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
他方、私は、「女性、って一般化したらいけないかもしれないけれど、赤ん坊のためにどこまでも最善を尽くそうとするなんて、すごいなあ。生きてりゃいい、じゃないんだ」と感心した。赤ん坊に対するとらえ方が全然違って興味深かった。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
で、その後どうなったかと言うと、嫁さんは「ついつい赤ん坊に、より快適な形を、と最善を追求しすぎて自分でやることを増やしすぎ、余裕を失い、笑顔が消えかけていたな」と反省し、「生きていればそれでよし」と、手を抜くことも大切だと考え、余裕をこじ開けるようになったという。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
他方、私は、女性は赤ん坊に対して努力をしない存在に預けることに不安を覚えるのだな、ということに気がつき、少しだけ赤ん坊にサービスをするように努力した。ただ、どうせなら自分も楽しいように、と少し工夫して。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
赤ん坊をバウンサーに載せて、揺らした。とはいえ、ただ大人の私が揺らすのでは面白くない。赤ん坊の足の裏に腕を押し当て、赤ん坊が偶然足を伸ばすとバウンサーが揺れるようにした。そしてそのとき、「お!」と驚きの声を上げるようにした。すると。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
まだ意識して足の動かし方を知らなかった赤ん坊が、どうにかしてバウンサーが揺れ、父親が「お!」と驚く現象を再現したいと願うようになったのだろう。次第に足を伸ばす動作が出る確率が増え、次第に意識的に足を伸ばせるようになり、そのうち、ビュンビュンとバウンサーが大揺れするように。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
これにも嫁さんは若干呆れ気味に、だけど感心していた。「私だったら危険なことを少しでも避けようと思うけれど、男の人は(と一般化しちゃいけないのだろうけれど)、安全性をギリギリ確保した冒険するのねえ」
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
ところで冒頭の、泣いている赤ん坊をほったらかして本を読んでいる話は、ほかの女性に話すとまず間違いなく驚愕されるという。そして、「えー!男の人ってそうなんだ!だからかあ!面倒見てね、って言ったら、一緒にテレビ見たりしてるの。そうじゃないでしょ、って言うんだけど、そうなのかあ・・・」
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
一般化はできないが、男性は「健康で危険がない、安全であることさえ担保できたら放っておく」というスタンスの育児観を持っている人が多いような気がする、というのが嫁さんの感想。そして、そうした手抜き育児も、つい頑張りすぎるお母さんたちの、参考になる面があるという。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
ついお母さんたちは、赤ん坊に最良の世話を施そうとして頑張りすぎ、あれもこれもと頑張りすぎ、それで疲れ切ってしまうパターンが多いのではないか、と嫁さんは懸念する。しかしそれで疲れすぎ、笑顔を失うと、かえってよくないこともあるのでは、と。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
元気て生きていて、安全が保たれているなら、そんなに世話をしなくても構わない。それくらいの開き直りも、育児には必要な視点かもしれない。そのことを、「衝撃的な出来事」から学んだという。私の手抜き育児で学ぶ嫁さん、すごいと思う。とても前向き…。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
嫁さんは、この経験で、一般化できないかもしれないが、女性である自分と、男性である夫と、物事の捉え方、向き合い方がこんなにも違うものなのか、と痛感したという。ならば同じことを求めるより、その違いをうまく組み合わせることを意識したほうがよい、と。
賢い嫁さん。ほんまに。— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
嫁さんは、このエピソードを披露すれば、(一般化できないけれど)男女差のゆえに「努力が足りない」「気にしすぎ」と誤解が生じ、すれ違いが生まれているケースを、少しでも減らせるのでは、という。違いをうまく理解するきっかけになれば幸い。
— shinshinohara (@ShinShinohara) February 5, 2021
『赤ちゃんがより快適に』をずっと続けた結果が、中学生になっても何かと言うと『ねぇママ、どうしよう…どうしたらいい?』という、うちの子の出来上がりか…。原因が良くわかりました。ありがとう。今後の対策につなげます。
— りょう♪ (@electonelove) February 5, 2021
以前もツイートしたことあるんですが、
自分、赤ん坊の頃の記憶があります。ミルク飲んだ後に周りの景色見たくて泣いてたら、母はもう一度ミルク作ったりオムツ確認して意思の疎通ができないことに絶望しました。赤ん坊の立場から言うと赤ん坊は食う寝るしか意識ないと思わないでくれ— いもあん、ポケモンGO (@QaXmbHz8Rx2c1s2) February 6, 2021
私の場合、赤ちゃんが死ぬんじゃないかと、毎秒怖かった。
突然死をニュースで見たりして。
だから努力しない相手を信頼できなかったなぁ。今思えば産後のホルモンに影響されすぎて鬱だったのかもしれない。
世話より死の恐怖で寝られなかった。
へとへとでした。— vava days (@aruminiumdesu) February 5, 2021
何がすごいってちゃんと夫婦でここまで深く話し合えてるところ。
私の夫も子どもに対してこんな感じの関わり方でそのことに不満があったけれど私はそれを伝えなかった。
我慢してた。
任せる以上は口は出さないと決めていたから。
でも夫にもこんな考えがあったのかもって気がつけました。
ありがとう— やすちん (@yasuchinchi) February 5, 2021
興味深く読ませていただきました。確かに一般化できない、うちは男女が逆になります。私が冒険的な事や手抜をして夫に怒られてきました。うちの母ももうすぐ寝るわってあやさずただ抱っこしてたら、帰宅した夫に嫌がられ落ち込んで帰る、ということがありました。今思えば母には悪い事しました。
— maru (@marurururu) February 5, 2021
時と場合によって、どちらの立場にも替える場合があります。サービスマンと発育論者の。基本的にサービスマンに徹しようとするが「どうにもならん!」と観念したときは、安全確保した上で泣かせておく。自分に余裕ができたときに、また戻ってという。
— 東京ベビーカー@ベビーカー100台押し比べ (@tokyo_babycar) February 5, 2021
FF外から??
興味深く読ませていただきました????
これは、性別・年齢なく普遍的に言えることだと思います??
どっちも正解。というより本当はグラデーションのようになっていて人の数だけ正解があるのかもしれません。
目の前の子のためにより美しい色ができるようにみんなで話し合っていきたいです????— 加藤 駿 (@3dm5ztwspbLE3SF) February 6, 2021
そんなママさんたちも2人目、3人目の子供となると「泣いてるから元気!」みたいになってくるので、初めての育児にどれだけの不安を抱え、自分を責めているか、一人の子供を育てることがどれだけの経験をもたらすかがわかる。
「心配しなくても大丈夫よ」って言ってくれる経験者が身近にいると良いね。— TAO-TAO (@dont_eats_Me) February 6, 2021
動物保護施設で働く50名を対象にした研究で、
①アイデンティティ思考:仕事に対して才能があると考える
②貢献思考:仕事で社会に貢献すると考える
③実践思考:仕事と割り切り自分の能力も現実的に考える
離職が少なかったのは③でした。志を高く持ち献身することは良い一方で、継続するためには↓
— ケイ THE 雑学おじさん?? 21時?23時に活発に発信中 (@mikaitabi) February 5, 2021
ある程度は割り切って達観した態度で臨むのが良いのでしょうね。
それが仕事であっても育児であっても。
— ケイ THE 雑学おじさん?? 21時?23時に活発に発信中 (@mikaitabi) February 5, 2021