何だかまだ現実をご存じないまま、キラキラしたイメージで代理出産を語る方がいるようです。いくつか、既に起きている事を述べます。まず米国の代理出産契約で一般的な事ですが、代理母は中絶権を依頼者に握られます。中絶したくとも出来なかったり、意志に反して中絶させられることもあります。
— 「代理出産を問い直す会」代表者 (@yanagiharay) August 23, 2020
もちろん如何なる性行為も許されません。また代理母は、契約期間中、風邪薬ひとつ、自分で飲むこともできません。食べ物も指示されます。
— 「代理出産を問い直す会」代表者 (@yanagiharay) August 23, 2020
アメリカでは赤ちゃん工場が出来ています。代理出産の注文が来る前に、既に良さそうな卵子と精子を用いて、赤ちゃんを仕込んでおくのです。発注がきたら、リストから好みの胎児を選び、生まれ次第、依頼者に引き渡します。
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このような場合、もちろん売れ残りの赤ちゃんが生じるので、その様な子は格安で売られることになります。
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またアメリカに限らず、好みの卵子、精子、代理母をそれぞれ発注して子を得る形は2000年代から存在します。日本にも10年くらい前から、このような形で発注され、生まれた後にアメリカで依頼者が引き取り、日本に実子として連れ帰られた子がいます。
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発展途上国の女性を、代理出産の可能な国に連れて行って、そこで代理母として働かせる形態も、既に存在しています。
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発展途上国の代理母たちは、先進国から来た依頼者に対し、フレンドリーに接することが求められます。なぜなら依頼者達は、自分が女性を買っているのではないかと罪悪感を持っているので、代理母がその罪悪感を払拭してあげなくてはならないのです。
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発展途上国の女性を利用する「生殖アウトソーシング」の場合、代理母はほぼ100%、帝王切開での出産となります。その方が、赤ちゃんを安全に取り出せるからです。
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既に行われています。なお日本人も実施しています。
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もともと代理出産は1976年にビジネスとして発明されたサービスですからね。なお日本では2000~2014年まで、長野県の諏訪マタニティクリニックで親族間の無償代理出産が行われていましたが、今は中止されています。
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遺伝子を引き継げる事も利点ですが、最大の魅力は、お金さえあれば確実に子が手に入る事です。養子と違い、厳しい審査や、長いウエイティング・リストがあるとか、母親が心変わりして養子に出すのを拒否するといった不確定要素のないことが、依頼者にとって大きな魅力となっています。
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現在議論されているのは、犬のブリーダーであっても、生まれて数週間は母犬と一緒にいさせる事が義務づけられているのに、人間ではそれさえ考慮されていない、という点です。
— 「代理出産を問い直す会」代表者 (@yanagiharay) August 24, 2020
代理母が亡くなった例も複数あります。
— 「代理出産を問い直す会」代表者 (@yanagiharay) August 23, 2020
国内の倫理観という面では割れています。今も根強い反対意見が出されています。1980年代には、いくつかの州で代理出産が禁止されました。90年代に禁止法のないCA州で、実質的に代理出産を可能とする裁判例が生じたことから、自分の州では禁止されていても、CA州に行き実施する形で普及しました。
— 「代理出産を問い直す会」代表者 (@yanagiharay) August 23, 2020
今日の最後にもう一つ。臓器提供源として代理出産で子どもを作った例も既に存在しています。自分の病気の子に提供する臓器を調達するため、外国人夫婦が、インドで代理出産を行った例も報告されています。このような悲惨な例もあり、インドは2015年に外国人の代理出産を禁止するに至っています。
— 「代理出産を問い直す会」代表者 (@yanagiharay) August 23, 2020
幾つか質問があったので追加説明します。代理出産で生まれた後、依頼者から引き取り拒否される事例はしばしば存在します。その様な子は孤児として施設で育ちます。引き取り距離されるのは障害児に限りません。健康でも、依頼中に離婚したので子供がいらなくなったというケースもあります。
— 「代理出産を問い直す会」代表者 (@yanagiharay) August 24, 2020