昔、三沢光晴という偉大なレスラーが試合中の事故で亡くなった時

没後10年を前に三沢の最後の試合でバックドロップをかけた齋藤彰俊が取材に応じ、三沢が事故の2年前に「もしも俺がリングの上で死ぬことがあったら、その時の相手に伝えてほしい」と親しい友人に託した手紙を受け取っていたことを明かした。

「重荷を背負わせてしまってスマン」

「きっとお前は俺のことを信頼して、全力で技をかけてくれたのだと思う」

「それに俺は応えることができなかった。信頼を裏切る形になった。本当に申し訳ない」

「それでも、お前にはプロレスを続けてほしい」

「つらいかもしれないが、絶対に続けてほしい」

と対戦相手が自らを責めることを予見した内容で、自殺も考えた齋藤は10年たった今もその手紙を巡業用のバッグの中にいつもいれているという。

あまり人に見せたことはないものではあったが、節目での公開であった。