冨永愛さんの自伝、欧米ファッション業界への怨念がすごすぎる

いつもいつも、アジア人という枠を押し付けられて見られた。

そして、その目は、決してあたたかいものではなかった。

どうして、ファッション業界の人間はあんなに冷たいんだろう。

日本で人気の雑誌の編集長だって、そう。

日本人を小馬鹿にしていることを、決して隠そうとはしなかった。

もちろん全員ではないにしても、いい人というのを探すほうが難しい。

ろくな人間がいなかった。

ひとことひとことの冷たさが、突き刺さってきた。

「歩いて」「止まって」「回って」「はい終わり」

人に何かを言うときに、こんなにトーンのない言い方をするなんて、海外のファッションの現場以外にあるんだろうか。

完全に「モノ扱い」

やつらはモデルのことを人間だなんて思ってやしない。

でもそれが、ほかのモデル全員に、ってわけじゃないから、よけいに腹が立つ。

それまでほかのモデルと笑顔でやりとりしていたのに、わたしの番になったとたん、急にムスッとなる。

差別だ!