30代にして還付金詐欺に引っかかりかけました

18時過ぎ、区役所の職員から電話。

「以前、23,368円の医療還付金を受けるための申請書を送ったがどうなったか」と言うので、覚えがないことを告げると「ない場合はこのあと金融機関で直接手続きしていただく必要がある」とのこと。

希望の銀行を聞かれたので答えると「後ほど銀行から連絡がある」と説明される。

銀行は閉まっている時間ではと尋ねると「区の指示で特別に通常の業務外の対応をしていただく」とのことで納得してしまう。

同時に「なるべく早く銀行に行かないと…」という気持ちにもさせられている。

数分後、銀行の職員から電話。

還付金の支払い手続きを本日こちらで行うと言い、受け取りに必要な持ち物を説明される(終始丁寧な口調)。

手続きには役所から届いた申請書に記載の番号が必要だが、紛失した場合はATMで本人確認のうえ、番号の再発行が可能とのこと。

電話で詳しい操作を説明するので、最寄りのATMに来られる時間を尋ねられる。

あまり待たせるのも悪いので近い時間を答える。

急いでATMまで行き、あらかじめ聞いていた番号に電話。

操作方法を指示される。

まず本人確認のために自分の預金残高の画面に移動し、まるでID確認のように金額の文字列を言わされる(相手を職員だと思っているので言ってしまう)。

「こちらの表示と一致しましたので本人確認がとれました」と言い、引き続き次の操作を指示。

それがまさに相手への振り込み作業なのだが、このあとの手続きに必要な操作だと思っているから続けてしまう。

一貫してATMのマニュアルを説明するかのような口調で、振り込みの匂いなどをさせずに目的の振り込み画面に誘導してくる。

振込金額もまるでパスワード入力のように指示されるので従ってしまう(先ほど言わされた預金額ギリギリの数字を入力させる)。

最後の確認画面で、明らかに知らない個人の口座に預金のほぼ満額を振り込むかたちになっているのをみて、正気に戻りました。

電話口でずっと懇切丁寧に説明してくれた相手が、実は自分を陥れようとしている犯罪者なのだと気づき、背筋が凍りつきました。