突然ですが仕事辞めることにしました。

今の店で3年半、トータルでは10年以上、都内スーパーでレジを打っています。

大手ではないですが、スキャン速度も接客技能も社内でトップレベルと自負しています。

でももう限界です。私は退職します。

小池知事の会見後から殺到する人々。

レジは当然大行列です。

1組当たりの点数も多いので、レジ前でのお客様の滞在時間も通常より長くなります。

レジ係は無言で全作業をすることは不可能です。

人混みの中、会計方法を尋ねたり、会計金額を告げたり、問い合わせに答えたり、何なら雑談にも応じたり、かなり喋る仕事です(通常は読み上げ登録もしていますが、私は今はしていません)。

自動ドアは頻繁に開閉していますが窓はないので、換気が良いとは言えないでしょう。

お客様との距離は1mありません。

小池知事の言う「3密」の中、不特定の何百人を相手に、正直感染待ったなしだと思います。

でも私は、仕事にプライドは持っていても、使命とまでは思いません。

呼吸器に基礎疾患があるのに感染のリスクを負ってまでやる仕事ではない。

そう思いました。

この状況下でもお札やカードを取り出すのに指を舐める方がいます。

会計前の商品を口に入れるお子様も見かけます。

こちらはそれを受け取ることを拒むことは出来ません。

勿論、レジ前で咳やくしゃみをする方がいても、私たちはそれを避けることは出来ません。

お子様たちはレジ前でも大声で騒ぐし、何ならレジを覗き込んできたりします。

我が儘を言って泣き叫ぶ子だっています。

次のお客様も並んでいる中、手を洗いに行くことなんて出来ません。

アルコール消毒する余裕すらありません。

お客様の中に感染者がいた場合、私たちは一体どうやって感染を防ぐことが出来るのでしょう。

普段から感謝よりクレームを受けることの方が圧倒的に多い仕事です。

誰にでも出来る仕事だと低く見られている実感もあります(実際そういう謳い文句で求人しますが、本当は誰にでも出来る仕事ではないです)。

酷いクレーマーに当たれば皆大なり小なり傷付きます。

ですが今は、お客様の大多数が普段より少しギスギスしていて、それを何百人も相手にすると少しのギスギスが溜まっていって、着実に心が蝕まれていきます。

私はもう無理です。退職します。

多くのスタッフはこんな状況でも辞めないでしょう。

でももしみんな辞めたら、店は営業出来ません。

勿論、スタッフから感染者が出れば、その店は少なくとも消毒のために1日は休業することになるでしょうし、感染したスタッフが多ければ営業出来なくなるかもしれません。

例え非常事態宣言が出ようとも休むことも出来ず、目の前に必要な商品が売るほどあっても買うことも出来ない人たちがいることを、もっと意識して頂きたいです。

そしてその人たちの健康が害されれば、いつも当たり前にある買い物先が突然なくなるかもしれないのです。

お客様は神様ですか。

私には今は疫病神に見えます。