女子高生の信号無視 ドライバーと親のコメント

判決理由で佐藤裁判官は、自転車が赤信号で進行したことに触れ「(車の運転中は)自転車が赤信号に従って横断を差し控えると期待、信頼するのが通常だ」と指摘した。

前方不注意による注意義務違反との検察側の主張に対しては「まっすぐ前を向いた状態で自転車は視界に入らない。反射板の光を直ちに識別するのは容易ではなく、自転車の存在を予見できたか疑いが残る」と退けた。その上で「(今回の事故は)誰も悪くなかった」と述べた。

無罪判決を受け、男性は閉廷後に徳島市の法律事務所で取材に応じた。
「私の車で相手が亡くなったのは事実。真摯に受け止めており、道義的責任を感じる」
「運転するのが怖くなった」

一方、女子高校生の父親(37)は「何らかの罰を受けてほしかった。1人が死んでいるのに無罪なのか。(娘に掛ける)言葉が見つからない」と無念の表情を浮かべた。