自らひび直し増殖する「生きたコンクリート」

この新素材はただ生きているだけでなく、再生もする。

乾燥状態では安定しているが、気温と湿度が上昇すると活性化し、増殖する。

半分に割って砂やヒドロゲル、養分を足せば、シアノバクテリアが増殖して完全な二つのブロックに成長する。

素材は現場で成長し、どんな形や大きさにもなり得る

研究チームは、こういった新素材は建築資材が限られる火星や月などの環境で使用するのに最適だと考えている。

シュルーバー博士は「この素材を建設用ブロックとしてさまざまに応用できると見ている。例えば炭素隔離モルタルや軽量コンクリート、生物活性物質で作った路面や災害時の仮設シェルターなどだ」と説明し、

「北極や砂漠、さらには別の惑星など、資源が乏しい環境に特に適していると考えている」

「大量のセメントを火星に輸送しない。何かしらの生物学的知識を持ち込むことになるだろう。この技術の創造的な応用に限界はない」と話した。