200年ぶりに新しい青が生まれた

さかのぼること2009年

オレゴン州立大学で電子工学に関連した実験を行なっていたとき、黒色酸化マンガンをその他の化合物と混ぜ、およそ1,200度で熱したところ、偶然にも美しい青色の顔料が生まれました。

これは従来の青い顔料のような毒性を持たず、耐久性もあり、赤外線を反射するので建物の中を涼しく保つのに使える塗料です。

その塗料の名前は「YInMnブルー」

由来はイットリウムのY、インジウムのIn、マンガンのMnといった元素記号

これが生まれたのは、ちょっとした配合間違いが原因でした。

教授たちは顔料を作ることが目的ではなく、「強誘電体と強磁性体の両方を兼ね備える興味深い電子特性を探していただけ」でした。

「YInMnブルー」は安全に生産ができる上、耐久性が高く従来の青色より環境に優しい、ついでに酸に浸けても1週間以上退色しない、そして赤外線と紫外線にも強い、といいこと尽くしなのです。

もし高い耐久性を持つ美しい青で建築物や工業製品を塗装したい場合は、「YInMnブルー」一択となるでしょう。