30代で広げておくべき心の器

あとから来る人には親切にしよう

誰でも初めて訪問する場所、初めてお会いする人とのシーンは、多少なりとも緊張がともなうものだ。

30代になると、20代にくらべて仕事の幅がぐんと広がる。
それにともない、クライアントが増えたり、新規事業などに関わることも多く、初めての場所や人と会う機会も必然的に増える。

ビジネスシーンにおいては社会に馴染み、気持ちにも余裕が出てくるぶん、新しいクライアントの担当者の方とお会いするといった機会があっても、そこまで緊張することはないかもしれない。

しかし、プライベートとなると話は別。

30代は学ぶことが大切だという話を何度も繰り返してきたが、そのための勉強会やセミナー、コミュニティやオンラインサロンなどの初めての場に足を運ぶことも増えるかもれない。

そんなときこそ、まわりの人の反応や自分の身の置き方に悩むこともあるはずだ。

私が主宰している「永松塾」は、いまや200人という大所帯となった。

ありがたいことに、いまでも毎月入塾者がおり、さらに大きなコミュニティへと成長し続けている。

そのなかで、在籍歴の長い塾生たちに口を酸っぱくして伝えている大切な約束事がある。

それは「あとから入ってくる人には親切にしよう」ということ。

どんな人でも自分の家に友だちを招くように、

「よく来てくれたね。あなたと出会えて嬉しいよ。困ったことやわからないことがあったらなんでも聞いてね」
というスタンスと気持ちで迎え入れる。
そんなあり方を持った温かい組織であることを切に願い、ルールにしているのだ。

日本人は集団意識が強いぶん、新しく訪れる人に対して妙な警戒心を持つ傾向がある。

集団意識を持つことは大事だが、グループ意識、仲間意識が濃くなればなるほど、そこに入ろうとする人はどうしても「入りづらい」と感じてしまうのだ。

そう思われてしまえば、どんなに素晴らしい理念を持ったコミュニティでも、そのコミュニティの価値は下がってしまう。

コミュニティのリーダーこそ、新しく入ってくる人を大切にする空気と文化を率先して構築するべきなのだ。

一流の人ほど、これからの人たちを大切にする

三流と呼ばれる人は、いま権力を持っている人を大切にする。
二流と呼ばれる人はトップに近い人に近づき、その勝ち馬に乗ろうとする。
そして、一流と呼ばれる人は、まだ頭角を現していないこれからの人を大切にするこができる。

多くの場合、わかりやすい肩書きを持った人には人が集まるが、立場の弱い人には人が集まることは少ない。

だからこそ、初めてで緊張していたときに親切にしてくれた人のことを、人は忘れないものだ。
その人が将来大きく成長したときに、その優しさが何十倍にもなって返ってくること。
この法則を一流の人たちは知っているのだ。

ビジネスシーンでも同じ。
新入社員や新しいスタッフほど親切にしよう。
その文化をつくり上げることを意識しよう。
毎年新しい新卒者が入ってくる組織にいる30代のあなたは、率先してそれをおこなう必要がある。

もちろんのことだが、新人だけではなく、アルバイトの学生やパートの主婦の方など、自分より立場の弱い人を大切にすることも同時に忘れてはいけない。

人は優しくされた人を好きになり、その人のために働きたいと思う生き物だ。
人に親切にすることは「徳」を積むということ。
そして、その徳はいつか必ずあなたに返ってくるようになっている。
このあり方を30代のうちに身につけよう。
そうすれば長い年月にわたり、あなたのまわりには、放っておいてもたくさんの人が集まってくるようになる。