ピットブルの子犬が毒ヘビと格闘、子ども2人を守って死ぬ

母親のジーナ・リチャードソンさんによると、9月23日に息子のオーライリー君(10)が自宅の庭で遊んでいたところ、愛犬のピットブルテリア犬「ゼウス」が突然、オーライリー君の方に飛び込んできた。オーライリー君は、ゼウスが地面の上の何かに飛びかかるのを見ていたが、相手はひもだと思っていたという。

しかしゼウスが格闘していたのは、猛毒をもつサンゴヘビだった。ゼウスはヘビをオーライリー君に寄せ付けまいとしていた。

そこに兄のオライオン君(11)が、ゼウスの水を取り換えようと庭に出てきた。

するとゼウスはヘビの上に覆いかぶさり、全身の体重をかけて押さえつけて、子どもたちに近付けないようにした。

オライオン君の目には、ゼウスの目が飛び出したように見えたという。そこでゼウスの身体をどけたところ、ヘビがいるのを発見した。ゼウスは4回もヘビに噛まれながら、ヘビの頭を食いちぎってのみこんでいた。

一家は近くの動物病院に駆け込み、ゼウスはすぐに抗毒血清を投与された。
しかし既に手遅れだった。ゼウスは翌日、息を引き取った。この日はオーライリー君の誕生日だった。

ゼウスへの感謝の気持ちは生涯忘れないとリチャードソンさんは言う。

「もしゼウスがいてくれなかったら、子どもたちの1人をなくしていたかもしれない」と振り返った。