お役所の人が作る「パワーポイントのスライド」って、何か「スライドの存在意義」みたいな根本部分の概念からしてそもそも異なっているんだろうなあ。 pic.twitter.com/5JIZUzNsNX
— 磯村一弘 ISOMURA,Kazuhiro (@Honigon3D) 2019年9月7日
霞ヶ関文学とよく言われますが、霞ヶ関パワポも独特で、目にするたびに「何時間かけてるんだろうこれ」と思う。プレゼン用ではなくレク資料として、ぎっちり一枚に詰めてやろうという強い意思を感じる。分かりやすいかはさておき。誰が作ってるんだろうな。霞ヶ関パワポ職人の朝は早い。 pic.twitter.com/zfKXXQk7oM
— 荻上チキ (@torakare) 2017年3月24日
これはA4に印刷して偉い人に手渡しして見てもらうための様式ですからね。昨年度に環境省とした仕事で霞ヶ関ポンチ絵作法を仕込まれた私がつくったのがこれ。 pic.twitter.com/gnZYz0UQDJ
— 五味馨 (@keigomi29) 2017年3月24日
あれはたいていパワーポイントで作られていますが、映写するプレゼンテーションではなくて印刷・配布する紙資料を作成するのにWordよりもレイアウトがしやすいからという理由で使われているだけです。
— 五味馨 (@keigomi29) 2017年3月24日
ポンチ絵にも作法があります。
・上から下へ、左から右へ構成する
・上段に箱をつくって3行で要旨を書く
・矢印は読む順番
・ピンク、水色、黄色の箱を作る
・文中の強調は下線
・フォントに決まりはないが統一する
・読んでほしくないことは小さい字で
・空白は怠惰の証。何かで埋める— 五味馨 (@keigomi29) 2017年3月24日
なお先の例では要旨を省略してあります。要旨を書いた例はこちら。3行におさまってないので長すぎる例ですね。 pic.twitter.com/P8pAUoNvVV
— 五味馨 (@keigomi29) 2017年3月24日
ちなみに熟練したポンチ絵職人は1枚1時間もあれば十分です。
— 五味馨 (@keigomi29) 2017年3月24日
ポンチ絵でも映写用のスライドでも、作業時間のほとんどは「何を描くべきか」を考えることに費やされていて、実際に本番のソフトさわってるのは10分の1くらいです。1時間考えて5分で形にする感じですね。あるいは5分で終わるように1時間かけてよく考える、とも言えます。
— 五味馨 (@keigomi29) 2017年3月24日
何を描く・書くべきかがはっきりしていて十分に構造化されていれば、もう頭の中には完成図が見えているはずで、それをそのまま形にするだけですから、ソフトウェア操作に習熟していればすぐに出来上がります。
— 五味馨 (@keigomi29) 2017年3月24日
もちろん状況が許せば細かい試行錯誤でよりよいものにすればよいのですが、ほとんどの場合は費やす時間の割にあまり良くならなくなる(限界改善度が逓減する)ので、よほど重要な公表資料でもない限りは適当なところで切り上げたほうが全体の成果が高まります。
— 五味馨 (@keigomi29) 2017年3月24日