ベンチで休憩中の男性をママ友集団が通報

先日、公園脇の自販機でジュースを買っていると、なんだか遠くで物々しい言い争いが聞こえた。野次馬根性丸出しで喧噪を眺めたら、1人のおじさんが数人の警察官に囲まれ、なにやら怒っているではないか。

周囲にいた野次馬に事情を聞くと、不審者が出たのだという。「そうか、不審者なんだな」と納得しそうになったが、取り囲まれたおじさんは「休憩していただけだろうが!」とかなり怒った口調を貫き、決して折れない。

公園で休憩するのは普通のことだ。ただ休憩していただけなら、警察のご厄介になることだってない。なら、さぞ普通でないことをしたんだろうと思い込んでいると、公園にいたママ友集団の一人が僕たちに向かっていきなり「私は間違っていませんからね」と言い放った。女性はおじさんを通報した本人で、

「普段見かけない男性が公園のベンチに座って休憩していた。スマホも使っていたから盗撮かもしれないので通報した」

のだという。

要はこれ、目に映る他人をすべて怪しい奴扱いしちゃうお母さんの暴走のようなものだったのだろう。通報されたおじさんが憤激するのも無理はない。「いつから公園で俺が休憩してはならないというルールになったんだ!」と、まあ~キレるキレる。そんなに怒っちゃう気持ちも分かる。

怒る女性に警察官は、「でも、まあおかしな画像も動画もスマホになかったですし。公園で休憩するのに許可はいりませんので」と諭していた。僕を含めた野次馬数人はずっこけそうになった。