30代を過ぎると酒耐性が落ちる

かつてアルコールが原因で事件を起こした前園。「なんで飲んでたのかな? と考えても、友だちの前で楽しいから飲んでたり、かわいい女性がいてかっこつけたいからとか」と、小さなきっかけでも依存症につながると言い、「家族や仕事のことを思うと、酒はそんなに大事じゃないと気づけた」と、事件以来続けている禁酒と心境についても語った。

年を重ねると酒が弱くなるのは気のせいではなく、やはり本当なのでしょうか?

「残念ながら本当です。多くの方が実感されていると思いますが、加齢とともに酒に弱くなっていきます。

原因は大きく2つあります。1つは加齢によって肝臓の機能が落ち、アルコールを分解するスピードが遅くなるからです。そうすると、同じ量を飲んだとしても、若い頃よりアルコールの血中濃度が高くなってしまうわけです。若い頃と同じ酒量を飲んで、翌日お酒が残っていると感じるのはそのためです。具体的に、分解スピードがどのくらい落ちるかというデータはありませんが、アルコールの分解速度が一番速いのは30代といわれています。その後は徐々に処理能力は落ちていくと考えられます

2つ目の理由は、体内の水分量の低下です。ご存じのように、人間の体内の水分比率は赤ちゃんの頃は80%と非常に高いのですが、加齢とともに水分比率は下がっていきます。そして高齢者になると50%台になってしまいます。アルコールを飲めば体内の水分の中に溶け込むわけですが、体内の水分量が少なくなると、アルコールを溶かす対象の量が減るわけですから、血中のアルコール濃度が高くなりやすいのです」