これ症例じゃなくてただの人生の勝者では?



症例
田舎の小地主の一人息子,大事に育てられ,頭もよく,あまり勉強もしないで文学書などを好んで読み,大学の仏文科を出て,小説家になるのだと,強いて就職もせずに好きな本でも読みながら呑気に暮らしていたが,両親とも亡くなってしまい,ちょっとした財産が手に入り,サークルで文学論を話しあったり,同人雑誌に気のきいた小品を書いたりしていた。友人の一人がサークルに出てくる女子大生を紹介し,女性の方が熱をあげ,当人も一時は大分その気になって親密につきあっていたが,次第にめんどくさくなってしまい,女の方も男があまり煮え切らないので熱がさめて去ってしまった。親ゆずりの屋敷に居るのもめんどうなので売ってマンションに引越し,そこで優雅に暮しているうちにマンションのオーナーの若い年上の未亡人と知り合い,女性の方が積極的で結婚し,連れ子の娘とも適当にやり,妻も若い万年文学青年の夫に首ったけで,経済的に困ることもないので仕事もせず,文学の方も小地域のサロンの才人というだけで別に作品を書くこともなく,毎日優雅に生活し,自分では満足していない,いまに傑作を書くといいながら何もしない(意志薄弱者)